身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

2015-01-01から1年間の記事一覧

岐阜県郡上市内ヶ谷川

梅雨の合間に、岐阜県郡上市の内ヶ谷川(長良川水系)に行ってきました。この時期にしては上出来の天気でした。 地元の県内の川とはいえ、初めて訪れた川なので、普段の水量がよくわかりません。それほど広くない川ですが水量が多く、渡渉するのは厳しい状況…

青森県で出会った植物-65.フデリンドウ-

皆さん切花のリンドウはご存知ですよね。切花のリンドウを超小型にしたようなのが、このフデリンドウです(スケールがないのですが、これで5cmくらいです)。 青森県横浜町(5月20日)にて。以下全て同じです。 切花のリンドウは夏から秋によく出回りますが…

青森県で出会った植物-64.オオヤマフスマ-

ナデシコ科の植物の中でも、かなり目立たないオオヤマフスマです。 青森県横浜町(5月20日)にて ナデシコ科の白い花をつける植物は、たいてい花の大きさが1cm前後かそれ以下で目立ちません。それでも、白い花をつけるナデシコ科の多くの仲間が株状になるの…

青森県で出会った植物-63.キジムシロ-

この前の記事で話題にのぼったキジムシロです。 青森県横浜町(5月20日)にて キジ(雉)が座るムシロ(敷物)だからキジムシロなのでしょうか?キジが座っているところは見たことないですが、キジムシロは草原に生育する植物なので、座っている可能性は十分…

青森県で出会った植物-62.コキンバイ-

樹林の中でひっそりと咲くコキンバイです。 青森県(5月20日)にて。以下、撮影日同じです。 ヘビイチゴのような花をつけているところから、植物を見慣れた人ならバラ科とすぐわかりますね。ヘビイチゴのような黄色の花をつけるバラ科の仲間は意外と種類が多…

青森県で出会った植物-61.マイヅルソウ-

名前も容姿も上品なマイヅルソウです。 日本の野生植物(平凡社)によれば、「葉脈の曲がった形を翼を広げたツルに見立てた」とありましたが、葉脈を翼に見立てるという表現が個人的にはわかりづらい感じがします。私は素直に葉の形状がツルの飛び立つ瞬間に…

群馬県長野原町

先日、群馬県長野原町の吾妻川流域に行ってきました。梅雨の晴れ間にあたり、この時期にしてはなかなかの調査日和でした。訪れた場所周辺の地形はとても急峻で変わった形の岩山や岩が見ることができます。 訪れた場所は標高500~1000m程度の場所で、日本の植…

夏休み間近の裏山

一番下の子供がおたまじゃくしを友達と捕まえに行くというので、ついでに同行させてもらいました。最近は、どこへ行くにも「あぶないからついていってあげて」と言われます。小学校高学年なんだから、近所の裏山ぐらい・・・とは思いますが、ご時勢柄しょうがな…

青森県で出会った植物-60.アズマギク-

手持ちのよいスゲの写真がなくなったので、次の話題に移りたいと思います。5、6月と青森県に出かけたので、そこで出会った植物をいくつか紹介したいと思います。 今年、青森県で初めて見ることができたアズマギクです。念願の植物に出会えてラッキーでした …

初夏と言えばスゲでしょ!-59.ウマスゲ-

今回紹介するスゲはちょっと珍しいウマスゲです。 岐阜県(5月28日)にて なぜ、ウマという名前が付くのかはよくわかりません。このスゲの特徴は果苞が長いことです。1個の果苞が1cmぐらいと、とても長いです。「この果苞の長さと、馬の顔の長さをかけたのか…

初夏の畑

畑に野菜の苗を植え付けてから1月半ぐらいが過ぎました。植えた苗は、皆すくすくとは行かないものの、概ね順調に成長しています。 今年は、むかって左側のオクラがちっとも大きくなりません・・・。どうもアブラムシが多いようです・・・。つぶしてもつぶしても、…

初夏と言えばスゲでしょ!-58.オオカワズスゲ-

先日、青森県で撮影してきたオオカワズスゲです。 青森県(6月10日)にて 名前に「カワズ」とつくだけに、湿地や河畔の水辺に生育します。そして「オオ」とつくだけに小さな小穂が密集するタイプのスゲの中では、茎や葉が太く、全体も大型(大きいものは60cm…

初夏と言えばスゲでしょ!-57.ヤブスゲ-

本稿の前に紹介したマスクサに似ているヤブスゲです。 山梨県(6月25日)にて 遠目に見た雰囲気はマスクサに似ていますが、穂や葉の幅はマスクサよりも細く、全体的にマスクサを華奢にしたような感じです。ヤブスゲという名前から推察できるように、低地の明…

初夏と言えばスゲでしょ!-56.マスクサ-

小さな小穂が密集するタイプのスゲを紹介します。マスクサです。 神奈川県(5月20日)にて このタイプのスゲ類の中では、マスクサは関東地方以西の低地で最も普通と思われます。植木にくっついて来たらしく、自宅の庭にもよく生えてきます。成長すると大きな…

馬淵川下流

青森県八戸市内を流れる馬淵川の下流を見てきました。今年度は青森県に入るのが2回目です。前回の下北半島と違って、今回は街中です。残念ながら天候に恵まれず、あまりよい写真がとれませんでした。 街中を流れる馬淵川。水辺に樹林もありますが、写真手前…

初夏と言えばスゲでしょ!-スゲ属の穂の形-

だいぶスゲに慣れてきたところで、スゲの穂の形について紹介します。 スゲの穂の付き方はおおまかに3タイプあります。 一つ目はホナガヒメゴウソのようなタイプです。小穂は雄小穂と雌小穂に区別できます。ただ、種によっては一番上の雄小穂の部分が雄花と雌…

初夏と言えばスゲでしょ!-55.シラスゲ-

ヒメシラスゲ節の仲間を一気に紹介します。シラスゲです。 神奈川県(5月20日撮影)にて 同じヒメシラスゲ節のため、果胞(かほう)の形状はヒゴクサと似ていますが、全体的な雰囲気はあまり似ていません。ヒゴクサやエナシヒゴクサ同様、地下茎で増えるので…

初夏と言えばスゲでしょ!-54.ヒゴクサ-

エナシヒゴクサと紹介の順番が逆な気もしますが、ヒゴクサです。 ヒゴクサ。エナシヒゴクサの時と写真が同じです(神奈川県.5月) 基本的な生態はエナシヒゴクサと同じです。草丈は30cm前後で、北海道~九州まで広く分布し、明るい樹林内、林縁、草地に生育…

初夏と言えばスゲでしょ!-53.エナシヒゴクサ-

今回紹介するスゲは、これまでのスゲに比べると少し存在感がうすい、エナシヒゴクサです。 茨城県.5月 草丈は30cm前後で、雌小穂の長さが1~2cmと小型のため、ちょっと目立たないかもしれません。エナシヒゴクサは北海道~九州まで広く分布し、明るい樹林内…

「信濃川を見てきました」の修正

表記の中で紹介したヤナギが間違っていました。キヌヤナギではなく、エゾノキヌヤナギでした。キヌヤナギは平凡社の日本の野生植物によると、日本には雄株しかないとのこと。思いっきり、写真が雌株でした・・・。キヌヤナギは雄株だけとは知りませんでした。あ…

初夏と言えばスゲでしょ!-52.ナルコスゲ-

今年の暑い初夏にぴったりな、涼やかなスゲを紹介します。ナルコスゲです。 水際に生育することが多いです(愛知県.5月) 増水すると水没するようなところに生育します(愛知県.5月) ナルコスゲは水しぶきがかかるような渓流の岸辺に生育するスゲです。渓…

42.ムラサキサギゴケの修正

ムラサキサギゴケの同定ポイントに関する内容を修正しました。

初夏と言えばスゲでしょ!-51.シオクグ-

シオクグは“潮(シオ)”とつくことから想像できると思いますが、汽水域に生育するスゲです。 シオクグは河口域や海辺に限って分布し、潮の干満で水に浸かったり、水から出てきたりするような環境に生育します。このような環境に生育する植物を塩生植物(えん…

初夏と言えばスゲでしょ!-50.カサスゲ-

スゲ属の植物で役に立つものは殆どないと思いますが、カサスゲは別です。 茨城県水海道市にて(5月上旬) カサスゲは菅笠などの材料となります。今は栽培しているところも殆どないですが、一昨年、スゲの会の観察会で、カサスゲの栽培地(富山県高岡市)を見…

初夏と言えばスゲでしょ!-導入編-

まだ6月にもなっていないのに、ここのところ暑さは真夏並みですネちょっと季節が過ぎ去った感もありますが、春~初夏の観察に適した植物を紹介したいと思います。トップバッターはスゲ属の植物です。 スゲ属の植物、エナシヒゴクサ(茨城県にて) 「葉っぱだ…

吹越烏帽子登山

先日、青森県横浜町と六ヶ所村の境界にある吹越烏帽子を登ってきました。 正面の山が吹越烏帽子です この山は下北半島の“まさかり”の持ち手の中ほどあたりにある標高508mの山です。駐車スペースのある登山口から山頂までは、歩くだけなら1時間かかりません。…

愛媛県の肱川を見てきました

肱川は西予市の鳥坂峠付近を源流として、愛媛県内を流れています。今回は河口周辺を見てきましたが、水がきれいなのに驚きました。最近訪れた、信濃川や小貝川の下流の水質とはだいぶ違うようです。これには地形が関係しているのかもしれません。 河口なのに…

雨の植物相調査

今週は植物相調査です。植物相調査とは、歩きながら目についた植物をリストアップする調査です。現地で見てわからない植物は持ち帰って、乾燥標本にして、後日顕微鏡等を使用して種を確定させます。また、レッドデータ種等は写真を撮影するので、その整理も…

春の畦に咲く植物-49.オオイヌノフグリ-

オオイヌノフグリは説明いりませんね。この鮮やかな空色の花は間違えるものはありません。 群生して咲くと、とてもきれいですネ 日本全国に分布するので、在来種のように見えますが、ユーラシア原産の外来種です。 名前の由来は、ご存知の方も多いと思います…

春の畦に咲く植物-48.ノミノフスマ-

ナデシコ科の植物のノミノフスマです。 名前に“ノミ”とつくだけに、草丈10cm程度の小型の植物です。水田の畦にも生えますが、内部に多いです。また、湿った環境を好むので、河川敷の水辺などにも生育します。 ノミノフスマはナデシコ科ハコベ属の越年草(え…