青森県で出会った植物-62.コキンバイ-
樹林の中でひっそりと咲くコキンバイです。
ヘビイチゴのような花をつけているところから、植物を見慣れた人ならバラ科とすぐわかりますね。ヘビイチゴのような黄色の花をつけるバラ科の仲間は意外と種類が多く、ヘビイチゴ属、キジムシロ属、ダイコンソウ属、そして本種が属するコキンバイ属があげられます。中でもキジムシロ属は種数が多いので、ヘビイチゴに似た黄色の花は最初の頃は苦手でした。
コキンバイはこの手の黄色の花の植物の中では比較的覚えやすく、特徴は次の3点です。
オレンジ色の直線の少し上に匍匐枝が見えます。
①生え方:地表付近に匍匐枝(ほふくし:地表を水平方向に進む茎。節から根や葉を出します。)を出し、点々と群生します。
②葉:三出複葉(さんしゅつふくよう:3枚の小葉からなる葉)で、深い切れ込みと、粗く不規則気味の鋸歯(きょし:葉の縁のぎざぎざ)が出ます。
整然と並んだ鋸歯の例。ヤブヘビイチゴ。
これらの植物の葉の鋸歯(きょし)は整然と並んでおり、脈もそれにあわせて平行にきれいに並びます。ですから、間違えることは殆どないと思います。