身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

馬淵川下流

青森県八戸市内を流れる馬淵川下流を見てきました。今年度は青森県に入るのが2回目です。前回の下北半島と違って、今回は街中です。残念ながら天候に恵まれず、あまりよい写真がとれませんでした。

イメージ 1
街中を流れる馬淵川。水辺に樹林もありますが、写真手前のような牧草地?が多い。

馬淵川岩手県葛巻町北上高地付近を源流として、岩手県北部、青森県を流れ、八戸市で太平洋に注ぎます。河口近くの下流部は街中を流れる河川のため、河川敷はゴルフ場や採草地?となっており、あまりパッとしません。水際にはヤナギ林のような河川本来の植生も残されていますが、幅が狭いため、思ったより変わった植物はありません。河川敷の大半は外来種が優占し、イネ科の花粉アレルギーの方にとっては厳しい環境だと思います。

イメージ 2
郊外を流れる馬淵川。自然が豊かになってきます。天気はよいですが風が強い・・・。

少し上流へ行くと、郊外となり農地が増えてきます。河川敷も農地として利用され、水際の樹林帯の幅も少し広くなってきます。このあたりのヤナギ林の構成種は、高木がジャヤナギ、シロヤナギで、低木がタチヤナギ、カワヤナギ、オノエヤナギといった感じです。シロヤナギが出現することで、東北地方に来たと感じることができます。
せっかく北東北に来たので、北東北らしい植物を撮影しようと意気込んだのですが、街中の河川のため、あまり北東北らしい植物には出会えませんでした。そこで、馬淵川で目立つ外来種を撮影してきました。

イメージ 3
ハルザキヤマガラシはたくさん生育していましたが、殆ど花は終わっていました。たまたま、草刈後に再生して花を咲かせている個体をみつけました。

イメージ 4
イタチハギはちょうど満開でした。イタチハギ、ハルザキヤマガラシは冷涼な地方で個体数が多い印象を受けます。

イメージ 5
オオカワヂシャは環境省特定外来生物に指定されています。本川沿いにはあまり見ませんでしたが、水路のような環境には多数生育していました。

イメージ 6

イメージ 7
一見するとヤエムグラですが、これはシラホシムグラという外来種。ヤエムグラとの違いは葉の付け根付近の茎に長白毛が出ることで、花の色もヤエムグラより白色が強い感じです。これがヤエムグラよりも多いのには驚きました。

その他には、オニウシノケグサ、オオスズメノカタビラ、ナガハグサ、ハルガヤ、牧草系のクサヨシ等、イネ科外来種がたくさんありましたが、イネ科は風にゆられて写真どころではありませんでした。

イメージ 8
外来種ばかりではつまらないので、最後にオオカワズスゲです。岐阜では飛騨地方あたりまで行かないと見られませんが、河口近くでも見ることができました。オオカワズスゲが低地で見られるところから、北東北の雰囲気が感じられます。