身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

セイタカアワダチソウかな?-326.オオアワダチソウ-

梅雨開け前なのにセイタカアワダチソウが咲いている…。今年は異常気象だからかな…😲。なんて思った方、大丈夫です!これはセイタカアワダチソウのそっくりさん、オオアワダチソウです。

f:id:shimisyoku:20200724135120j:plain

宮城県石巻市にて(7月26日)。以下、産地記載無いものは撮影場所・撮影日同じです。

オオアワダチソウはセイタカアワダチソウよりも花の時期が1月以上も早く、地域によっては7月下旬頃から咲き始めます。花の雰囲気や群生する様子はセイタカアワダチソウと殆ど違いが無く、遠目に見る限りでは違いがわからないかもしれません。そのため、「随分早く咲くセイタカアワダチソウだな~」と思ったら、それはオオアワダチソウを疑った方がよいかもしれません。

f:id:shimisyoku:20200724135602j:plain

セイタカアワダチソウ同様、地下茎で増殖するので群生します。

オオアワダチソウは北アメリカ原産の外来種で、キク科アキノキリンソウ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)です。もともとは明治中期に園芸目的で導入され、それが逸出して現在は北海道~九州までに分布するようになりました。

f:id:shimisyoku:20200724135700j:plain

北海道遠軽町(9月6日)。やや湿った草地に多いような気がします。

オオアワダチソウはかなり繁殖力の強い外来種ですが、セイタカアワアダチソウほど広い群落はつくらないような気がします。個人的には、暖かい地方より涼しい地方で目にする機会が多いような印象があり、私の住む岐阜県南部ではあまり見たことありません。しかし、岐阜県植物誌を見たら、オオアワダチソウは岐阜県北部~南部までに分布し、セイタカアワダチソウと分布域に大きな違いはありませんでした。ただし、確認地点数で見るとオオアワダチソウはセイタカアワダチソウよりも少なく、オオアワダチソウはセイタカアワダチソウほど繁殖力が強くないという私の感覚はそれほど間違っていないのかもしれません。

オオアワダチソウの特徴は次の3点です。

f:id:shimisyoku:20200724140055j:plain

①葉:葉を密に互生(ごせい:交互に葉がつく)します。葉の形は線形に近い長楕円形で、鋸歯があります。ほぼ無毛でつるんとした手触りです。

②茎:無毛で、やや白味を帯びる時があります。セイタカアワダチソウに比べると背丈は少し低く、標準的なもので1-1.5mぐらいです(セイタカアワダチソウは1-2.5mぐらい)。セイタカアワダチソウとの違いは茎の毛の有無です(セイタカアワダチソウは有毛)。

f:id:shimisyoku:20200724140128j:plain

③花:7~9月に咲きます。大きな円錐状の花序に黄色の小さな花を多数つけます。

類似種にはセイタカアワダチソウがあげられます。