身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

苺が実ったよ!-248.ニガイチゴ-

イチゴの名前なのにニガイチゴ。食欲を無くすような名前ですが、見た目はきれいです。
本当に苦いのでしょうか?

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福島県いわき市にて(7月2日)。食べごろのものがたくさん実っていました。

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福島県いわき市にて(7月4日)。見た目はとてもおいしそう!

さてさてお味は・・・、甘いじゃん・・・、うーん後味が少し苦いかな
すごくおいしいイチゴとはいえませんが、まずくて食べられないというほどではありません。ゴーヤだって苦いけど、おいしく食べますよね(うちの子供は食べないが)?大人の味と思って食べれば、ニガイチゴもそこそこいけるかな。ジャムなんかにすればおいしいと思いますが、通常ジャムにするほど収穫するのは難しそうです。

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福島県いわき市にて(7月4日)。かなり群生して実も多い。動物もあまり食べないのか?

伐採跡地ではかなり群生していっぱい実をつけることもありますが、虫が入っているものも多いです。少し味見をする程度で、多くは動物たちに残してあげるのがよいと思います。

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岐阜県各務原市にて(4月8日)。花は大きめで結構きれいです。

ニガイチゴはバラ科キイチゴ属の落葉低木(らくようていぼく:冬に葉を落とす、4m程度以下の木本)で、本州~九州に分布します。平野部からそれほど高くない山地の林縁に多いと思います。伐採跡地では、クマイチゴやモミジイチゴなどとイバラ地獄(私の通称)を形成するほど群生することがあります。ただ、このようなイバラ地獄も植生遷移が進んで樹林になると衰退していきます。

ニガイチゴの特徴は次の3点です。
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①枝:トゲがあり無毛。若い茎は緑色で年数が経過すると赤褐色になる。どちらも若干白っぽいことが多い。
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②葉:互生(ごせい:葉が交互に着く)し、花のつく枝の葉は卵型で殆ど分裂しませんが、実のつかない枝の葉は顕著に3裂することが多いです。葉の大きさは実のつく枝で小さい傾向にあります。縁には鋸歯(きょし:葉の縁のぎざぎざ)があり、殆ど無毛、裏面は白っぽくなります。葉柄や葉の裏面脈状にはトゲがあります。
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③花と実:花は葉の脇の枝に通常1個で、白色、横向きに咲く。花の直径は2-3cmでたくさんつくと結構きれい。実は赤色で粒が大きい。


低木になるキイチゴの仲間は単葉(たんよう:切れ込むけど小葉に分かれない葉)複葉(ふくよう:3枚以上の小葉からなる葉)の種類がありますが、よく目にする単葉の低木キイチゴといえば、このニガイチゴの他にクマイチゴ、モミジイチゴがあげられます。クマイチゴは葉に毛が多く葉の裏が白くならない点、モミジイチゴは実の色がオレンジ色になる点でニガイチゴと大きく異なります。