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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

平地の秋の花-89.セイタカアワダチソウ-

これは誰でもご存知の花かもしれません。セイタカアワダチソウです。

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日本全国で見られます。神奈川県川崎市にて(10月13日)。

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蜜源植物にもなるので、蜂達もかなりやってきます。三重県津市にて(10月30日)。

秋の河川敷を黄色に彩り、遠目に見るときれいですが、外来種です。いかにも、外来種らしく、繁殖力も旺盛です。地下茎で増えるため大きな群落を形成し、しかも“セイタカ”という名前が示すように、大きなものは3mを超えます。たまに、ヒマワリの迷路なるものをTVで見たりしますが、背の高いセイタカアワダチソウ群落の中に入ると本当に迷路状態になります。
セイタカアワダチソウは北米原産の外来種で、キク科アキノキリンソウ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)です。日本全国に分布し、道端、農耕地周辺、河川敷などに生育し、やや湿った立地では特に旺盛に成長します。また、アレロパシー(他感作用ともいい、植物が出す化学物質によって他種の生育を阻害する作用)の効果もあるようで、セイタカアワダチソウ群落内は生育する植物が少なく、かなり単調な群落となります。地下茎による旺盛な繁殖力、巨大な草丈、アレロパシー・・・、在来種に与える影響はかなり大きいと思われます。

セイタカアワダチソウの特徴は次の3点です。大形で群生する植物なので、花がなくてもすぐにわかると思います。
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①葉:葉を密に互生(ごせい:交互に葉がつく)します。葉の形は線形に近い長楕円形で、鋸歯があります。全体に粗い硬い毛があり、ごわごわします。
②茎:細かい毛が密生します。
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③花:1011月に咲きます。大きな円錐状の花序に黄色の小さな花を多数つけます。


在来種のアキノキリンソウと同じ仲間ですが、大きさや花の付き方が全く異なるので、間違えることはありません。類似種のオオアワダチソウは北海道や東北などの冷涼な地方に多く、茎に毛がないことで区別できます。また、オオアワダチソウはセイタカアワダチソウよりも花の時期が1月以上早いです。