初夏を代表する花-276.フジ-
初夏に見頃を迎える花と言えば、フジですね~。新緑の山道をドライブしていると美しい花が目に飛び込んできます。野生状態でも藤棚並みに花をつける個体もあり、思わず見とれてしまいそうですが、運転中はよそ見をしないで下さいね。
野生のものでも、こんなに花がたくさんつきます!
フジは公園で植栽されていることもあるので、この花を知らない人はいないですよね~。でも、栽培しているのが「フジ」で山に自生しているのは「ヤマフジ」と思っている方いらっしゃいませんか?そんなふうに思っているとチコちゃんに叱られちゃいますよ~(笑)。
フジの花序は細長いのが特徴。上から順に咲いていきます。
公園に植えられていても、山に自生していても「フジ」です。そして「フジ」とは別に「ヤマフジ」という植物があります。この「ヤマフジ」も「フジ」と同様に栽培されるので、公園に植えられていても「ヤマフジ」です。なんかややこしい感じがしますが、花が咲けば両者は簡単に見分けられます。花序が長~く垂れ下がるのがフジで、花序がポッチャリしているのがヤマフジです。公園の藤棚よ~く観察してみて下さいね。
フジはマメ科フジ属の落葉藤本(らくようとうほん:冬に葉を落とす、木化するつる植物)
で、かなり大きくなります。スギの木のような高木にからみつくと、高さは15m以上にもなります。絡まれた方は大変ですが…。本州・四国・九州の樹林内や林縁に生育しますが、花付きの良い立派な個体は林縁に多いです。ごく普通の植物ですが、四国や九州の南部の暖地ではヤマフジの方が多い地域もあるようです。
フジは花が咲いていれば誰でもわかると思いますが、一応、特徴は次の3点です。
②葉:葉は互生(ごせい)し、奇数羽状複葉で、小葉に鋸歯はありません。若いうちは多少毛が目立ちますが、夏以降になると裏面にうっすらと伏した毛が残る程度になります。
③花:花序は細長く、逆さの細長い円錐状になります。花は上から順に咲き、マメ科特有の形をした紫色の花をつけます。