身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

伊吹山-(岐阜県揖斐川町・関ケ原町、滋賀県米原市)-

伊吹山岐阜県滋賀県の県境に位置する標高1377mの山です(山頂は滋賀県)。日本百名山に選定され、山頂付近にきれいなお花畑があることでも有名で、山屋さん、植物屋さんは一度は登ってみたい山だと思います。今回はGW2日目(428日)に、爺ちゃん、婆ちゃんも一緒に花見を目的に伊吹山ドライブウェイを使って登ってきました。

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ドライブウェイ途中の駐車スペースから望む伊吹山。初春の雰囲気です。
 
GW前半は寒気が入り込んでいたため、自宅のある関市でも朝は肌寒く、伊吹山山頂付近の最高気温はなんと35℃という予想!天気はよいものの関市の感覚では真冬並みの気温で、こんな時期に登っても花などあるのか…といった若干の不安が…。
 
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ドライブウェイの終点駐車場から眺めた白山と別山。ここからの眺望も素晴らしい。
 
伊吹山ドライブウェイを使うと、一気に1240mの駐車場まで登れます。ドライブウェイの途中、サクラがきれいに咲いていましたが、標高が上がるにつれ季節は逆戻り…。案の定、一見すると目立った花はありません。それでもせっかくなので山頂に向かいます。
 
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シカの侵入を防ぐ柵と、登山道の扉。戦国時代の山城といった雰囲気。
 
伊吹山もシカの被害が多いようで、山頂付近は鉄製のシカ柵で囲われ、登山道には開閉式の扉がついています。今年は雪が少なかったこともあり、冬場にシカ柵が壊れたところ?から、シカの足跡が柵内に入ってきていました。
 
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この日一番目にした花はヤマネコノメソウ。山頂付近で見るなんてびっくり。
 
行きは距離が短い急な坂を登りました。なんと、山頂まで20分程度と、あっという間です!日本一お手軽な百名山じゃないでしょうか!このルートではたいした花は無く、ヤマネコノメソウやセントウソウエンレイソウが咲いている程度でした。ニリンソウがたくさんありましたが、花はまだでした。
 
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山頂のヤマトタケルノミコトの像。山頂は広くその他にも社やお店がある。
 
山頂は人がいっぱいで、お店も充実しています。花の殆どない時期でもこの人の多さだと、花の季節になったら相当の人の数なのでは…。シカの多さも問題ですが、人の多さも問題かもしれません…。まあ、登山道以外に踏み込まなければ問題ないかもしれませんが…。ここまで簡単に登れるだけに、ヒールのある革靴で登る女性も…。店の多さ、多様な人の多さ、「これで百名山か…」と少し興ざめした感覚が正直ありました。
 
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三角点付近から南西方向を望む。少し霞んでいますが、豊かな濃尾平野が望めます。
 
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石灰岩の斜面と琵琶湖。石灰岩地には特有な植物が生えます。ここには何が生えるのか?
 
気をとりなおして遠くに視線を移すと、さすがに百名山に選ばれるだけあって、花はなくても眺望は素晴らしいものがあります。西側の琵琶湖や、東側の濃尾平野が一望でき、雪をかぶった遠くの白山、北アルプス、御岳山等も見ることができます。また、伊吹山石灰岩の山なので、石灰岩地特有の白い石がゴロゴロした景観も見ることができます。
 
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アマナ。形態的にはチューリップに近い植物です。背丈は15㎝程度。
 
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結構たくさんのアマナが咲いているのですが、自生地はこんな雰囲気。
 
帰りは距離が長いけど緩やかな坂道を下っていきました。こちらのルートは登りルートよりも少し花が多く、特にアマナの群生はよかったです。ただ、群生とは言っても、小さな花が枯草の合間にちらほら咲いているだけなので、足を止めて眺めている人はあまりいませんでしたね。
 
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キバナノアマナ。アマナよりも花が小さいため、黄色といえどもあまり目立たない。
 
この日見た花の多くは、自宅周辺でも見ることができるものが多かったので、正直、\3,000の通行料を払ってこれだけか…といった気分にもなりましたが、キバナノアマナを見つけた時はテンションも少しあがりました。この花もアマナに負けず背丈が低く、花はアマナよりも小さいため、この花に気付いた人も何人いるか…といった感じです。この花のとの出会いは久々だったので、まあ、よしとするかという気分になりました。
これから、花を見るにはどんどんよい季節になるし、季節ごとに咲く花々も違うことでしょう。今度は花の多い時期に平日を狙って訪れたいですね。
 
この日に出会ったその他の花たち。
 
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イブキハタザオ。少し花の時期には早く、2-3個体しか見られなかった。
 
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キジムシロ。まだ葉はかなり小さく、キジのむしろにはならなそう。そういえばキジが鳴いていたな~。
 
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セントウソウ。こんな山の上にもあるんですね。少し意外でした。