梅雨に似合う花-244.コアジサイ-
愛知県新城市にて(6月3日)。以下、撮影日・撮影場所同じです。
個々の花序は小さいが日当たりのよい場所ではたくさんの花序をつける。
コアジサイは名前のとおり腰~胸丈程度の小型の木で、花序(かじょ:花の集合)も小さいです。そして一番の特徴はアジサイの仲間の特徴ともいえる星型の装飾花がないことです。花序が小さく装飾花がないので、山の中でひっそり咲いている感じですが、林縁では群生する時もあり、そんな時は多くの花をつけ、それなりに存在感があります。
とても見事なコアジサイの群生。これは見ごたえがあります!
これは私の感覚ですが、装飾花がないためなのか、個々の花が密集してつく感じがして、フワッとした雲をイメージさせてくれます。
コアジサイは最近のAPG分類体系ではアジサイ科(昔はユキノシタ科)アジサイ属の落葉低木(らくようていぼく:冬に葉を落とす、4m程度以下の木本)で、本州の関東以西、四国、九州に分布します。明るい落葉広葉樹林内や林縁に生育します。
コアジサイの特徴は次の2点です。
①葉:葉は対生(たいせい:葉が対になって着く)します。形状は広い楕円形で、明瞭な大きなとがった鋸歯(きょし:葉の縁のぎざぎざ)があります。表面は少し光沢があり、両面ともまばらに毛がはえます。葉の形が特徴的なので、葉だけでも同定ができます。
②花: 花序の直系は5cm前後と小さめで、装飾花はありません。花の色は淡い水色です。