梅雨に似合う花-245.ガクウツギ-
この距離に近づくと、ヤマアジサイではないということがわかりますネ。
葉の光沢感わかりますかね~。写真にすると難しいですね・・・。
最近は東日本や岐阜県の山に入ることが多く、久々に出会った感じです。ガクウツギは別名コンテリギ(紺照木)とも呼ばれます。光の加減で紺色にテカテカ光る葉の特徴をとらえた名前のようです。この光沢感はきれいというより、暗い森では怪しさを感じさせます。
花を見ればアジサイの仲間ということがすぐにわかります。萼片は3枚のことが多い。
ガクウツギは最近のAPG分類体系ではアジサイ科(昔はユキノシタ科)アジサイ属の落葉低木(らくようていぼく:冬に葉を落とす、4m程度以下の木本)で、本州(関東南部・東海・近畿)、四国、九州に分布します。ヤマアジサイよりも暖地に分布する印象があり、常緑広葉樹林帯域の谷沿いでよく見かけます。岐阜県では美濃地方に分布し、産地に行けば多いですがどこにでもある感じではないです(個人の印象です)。暖地では冬に完全に葉が枯れない時もあるようです。
ガクウツギの特徴は次の3点です。
①枝:当年枝(とうねんし:その年伸びた枝)は紫色を帯びた緑色で、2年目以降は褐色になります。類似種のコガクウツギとは枝の色が異なります。
②葉:葉は対生(たいせい:葉が対になって着く)します。形状は細い楕円形で、ほぼ全体に鋸歯(きょし:葉の縁のぎざぎざ)があり、葉の先はスラーッと伸びる傾向にあります。写真だとわかりづらいですが、表面は光沢があり、両面ともまばらに毛がはえます。
③花: 普通の花と装飾花があり、装飾花の萼片は白色で3-4枚(3枚のことが多い)。ヤマアジサイに比べると花と花の間隔が広く、花序が間延びした感じになる。