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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

畑の雑草-208.オヒシバ-

オヒシバは路傍の雑草だと思っていたのですが、今年は畑に大量に発生しました。

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岐阜県関市にて(8月27日)。下の写真も撮影日・撮影場所同じです。

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フサフサ生えているのが全てオヒシバ。こんなに成長させてしましまいました・・・。

オヒシバの特徴のひとつは、素手では抜けない!という点があげられると思います。私がよく見るオヒシバのイメージは農道のような踏み固められた地面にしっかり根を下ろし、日々踏みつけに耐えているといったものです。

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東京都調布市にて(10月17日)。私のイメージは硬い路傍に生えるたくましい草。

素手では抜けないのは、日々踏みつけられた硬い土壌に根を張っているからだとばかり思っていました。ところが、畑のような柔らかい土に生育していても、素手では引き抜くことができませんでした。しっかりした根は硬い土壌に適応したわけではなく、元来の性質によるもののようです。引き抜けない雑草とは、かなりやっかいなものです・・・。大きくなる前に抜かないとダメですね・・・

オヒシバはイネ科オヒシバ属の一年草(いちねんそう:生育不適期を種子過ごし、発芽から結実までが1年以内の植物)で、本州~琉球に分布します。これだけ丈夫な根を張るにも関わらず、一年草というところがビックリですね。名前の由来はメ(雌)ヒシバよりも花序が太く豪壮な点からオ(雄)ヒシバとなっているようです。

オヒシバの特徴は次の3点です。
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①葉:葉は長めで、中脈でややV字状になります。葉の基部や葉鞘(ようしょう:葉の基部の筒状の部分)にまばらに長毛がありますが、パッと見た感じでは殆ど無毛です。
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②花序の形:オヒシバの花序は10個未満の総(そう:写真参照)からなります。総はメヒシバよりも幅広く、時に2-3段となります。
③小穂:小穂(しょうすい:花が複数集まった小さな花序。イネ科、カヤツリグサ科でよく用いられる)は複数(45個)の花からなります。


あとは素手で引っこ抜いてみて、抜けなければ間違いないと思います。在来種で似ている種はありませんが、外来種のオヒゲシバの仲間が少し似ています。オヒゲシバは花序が紫褐色を帯びるので、花序が緑色のオヒシバとはすぐに違いがわかると思います。