身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

梅雨時の花-199.ギンレイカ-


沢沿いの林縁で地味な花をみつけました。ギンレイカです。別名ミヤマタゴボウとも言います。
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岐阜県郡上市にて(7月2日)。以下、撮影日・撮影場所同じです。

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全体の容姿はこんな感じ。あまり上手にとれませんでした・・・。

植物体は30~70cmにもなるので、そこそこ大きな植物です。しかし、花が小さく色も地味、大きさの割には奇抜な姿もしていないということで、存在感のうすい植物のような気がします。遠景で撮影すると、周囲にとけこんでしましいます・・・。
漢字で書くと「銀鈴花」となり、白色のやや下向きに咲く花を鈴に見立てたのでしょう。可愛らしい名前ですが、気づいてもらえないんじゃ台無しです。是非見つけてあげて下さい。

ギンレイカサクラソウオカトラノオ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)で、本州、四国、九州の沢沿いの樹林地や林縁に生育します。「科」のレベルだと華やかな花で有名なサクラソウと同じ仲間です。そして「属」のレベルだと、きれいな花をつけるオカトラノオやクサレダマなんかと一緒の属なんですねー。友達は目立つ方が多いようです。

ギンレイカの特徴は次の3点です。
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①茎:茎は角ばり、明瞭な稜があります。茎に紫褐色の斑点があります。
②葉:長楕円形から披針形(ひしんけい:かなり細長い卵型)の葉を互生(ごせい:葉が交互に着く)します。鋸歯は無く、葉先はすらっと尖り、葉の裏に紫褐色の斑点があります。
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③花:茎の先に総状花序(そうじょうかじょ:短い柄のある多数の花を試験管ブラシのようにつけた花序)をつけ、薄い褐色を帯びた白い小さな花を多数つけます。


ギンレイカは目立たない植物ですが、特徴ははっきりしていて、花の時点ではあまり似た植物はありません。実の状態になるとオカトラノオ属というのに納得ができ、ヌマトラノオと似ている感じがあります。ヌマトラノオは湿地に群生するので、点々と生育するギンレイカと生育環境や生え方が異なります。