身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

岐阜県七宗町 本谷

岐阜県植物研究会の観察会に参加して、七宗町の本谷を訪れました。本谷は飛騨川の支流、神渕川に流れ込む小さな谷川です。標高は250m程度です。

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谷沿いの斜面は急峻で、ほぼ垂直に切り立った岩場にはヤマグルマやサワラ、ヒノキの自然林が見られます。

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ヒカゲツツジ。よくある赤色系のツツジではなく、黄色の花のツツジです。

このような岸壁ではヒカゲツツジミツバツツジ類が見頃となっていました。シャクナゲ類もあったのですが、残念ながら花の時期ではありませんでした(つぼみは殆ど見あたらなかったので、今年は不作の年?)。案内してくださった方が、今年は全体的に少し開花が遅いと言っていました。

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人が登れるような斜面の大半はスギ・ヒノキ植林となっています。昔の人はすごいですね~。こんな急斜面にも・・・というようなところにも植林しています。川沿いはカシ類の常緑樹も多く、人手が加わっていなければ常緑樹林だったのかもしれません。

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この谷は急峻ということもあり、日当たりはそれほどよくないのかもしれません。そのせいか、湿度が高く、谷沿いには多くのコケ植物が生育しているのが印象的でした。苔テラリウム(びんの中でコケの庭を再現するようなもの)というのが流行っている?ようですが、やりたくなる気持ちもわかりました。確かに癒されます。コケも覚えられたら楽しいだろうな~。

この日出会えた春植物を紹介します。

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コガネネコノメソウ。ネコノメソウの仲間では開花時期が遅めのような気がします。

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マルバスミレ。この日一番たくさん咲いていたスミレです。

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ヒガンマムシグサ。この仲間は分類が難しいです。かなり巨大な個体で、1m近くありました!この地域周辺ではよく見られるようです。

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ヒナスゲ。岩場にはえる糸のように細いスゲです。スゲの仲間には珍しく、雄株と雌株に分かれています。写真は雌株で、実がついています。


天候にも恵まれ、楽しい観察会でした。ただ、この谷はヒルが多く、殆ど舗装された林道を歩いているだけ(たまに路脇の草むらに入っていると思う)なのに、何人かの方がヒルに吸われていました。訪れる方はヒル対策をしたほうがよいと思います。