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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

岐阜県で撮影した植物-181.ウマノミツバ-

地元で撮影した植物の紹介も限界になったので、岐阜県内で撮影した植物を紹介します。ウマノミツバです。

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岐阜県飛騨市にて(5月31日)。川沿いの明るい落葉広葉樹林で撮影。

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花が目立たない植物なので、新緑の頃だとなかなか気付かないかも。

「ミツバ」と名前に付くので、食用のミツバに似た雰囲気がありますが、よく見ると葉の形や質感が異なります。ミツバに比べると硬くてゴワゴワした感じで、食用にはなりませので、注意して下さい。写真は春に撮影していて柔らかい感じですが、花のピークの夏頃には花序の枝が伸びて、全体的に硬く存在感のある植物になります。実はトゲトゲがあって、くっつき虫になります。その頃の写真が撮影できたら、つけ加えたいと思います。

ウマノミツバはセリ科ウマノミツバ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)で、日本全国に分布し、やや湿った樹林内に生育します。広域に分布する種ですが、それほど個体差は無いような気がします。

ウマノミツバの特徴は次の3点です。葉の雰囲気が特徴的なので覚えやすいと思います。
①大きさ:図鑑では30-120cmとなっていますが、膝丈かそれより少し大きいぐらいが普通のサイズだと思います。
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②葉:葉は根生葉(こんせいよう:地面際に付く葉)と茎に付く葉があります。根生葉は多数あり、長い柄があります。茎の葉も柄はありますが上部に行くほど短くなり、一番上の葉は柄がありません。根生葉や葉柄のある葉は見た目5裂に切れ込みます(正確には3裂で側裂片は深く切れ込む)。茎の葉の上部の葉や柄の無いものは3裂状になります。葉脈は表面でくぼみ、なんとなくしわが多い雰囲気があります。
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③花:花は白色で小さく目立ちません。長い柄の先に密生してつきます。


類似種としてクロバナウマノミツバ、ヤマナシウマノミツバ、フキヤミツバ等、いくつかありますが、いずれも産地が限定的であったり、環境省レッドデータブックに記載されるような植物で、そうそう目にすることはないと思います。私も、ウマノミツバ属ではウマノミツバ以外はまだ見たことがありません。