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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

2017年酉年つながり-171.シロバナカモメヅル-

2017年は酉年。昨年、鳥に関連する植物を撮影したかなーと思って写真を見返していたら、9種ほど撮影していました。適当に撮影しているのを考慮すれば、鳥と関連する植物の名前は結構多いことがうかがえます。昨年は既にミヤマツチトリモチスズメノエンドウスズメノヒエシマスズメノヒエタチスズメノヒエアメリカスズメノヒエを紹介しているので、それ以外のものを紹介したいと思います。まずは、シロバナカモメヅルです。

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新潟県新潟市にて(8月9日)。以下、撮影日・撮影場所同じです。

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たくさん花をつけていた個体ですが、ぜんぜん目立ちません。

「カモメ」の由来についてはよくわかりませんでしたが、ネット上では「対生した葉の様子を飛んでいるカモメに例えた」とありました。へぇー、そうなんだー・・・、昔の方は想像力が豊かですね。見習いたいです。

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きれいな星型の花をつけます。コバノカモメヅルとは色が違う。

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こちらがコバノコカモメヅル。三重県鈴鹿市にて(7月31日)。

「シロバナ」と名前にありますが、花は白色ではなく、クリーム色(薄い黄色に近い)です。これは近縁のコバノカモメヅルに対して花が白っぽいから、このような名前になったのだと思います。

シロバナカモメヅルはガガイモ科カモメヅル属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)で、北海道、本州(近畿北部以北)に分布します。コバノカモメヅルとは変種の関係にあり、コバノカモメヅル同様、平野部や低山山麓の湿地周辺に生育します。

シロバナカモメヅルの特徴は次の3点です。
①:生え方:他の植物に巻きついて伸びる「つる植物」です。コバノカモメヅルより大きい印象があり、ヨシなどに巻きつくと人の背丈ぐらいまで伸びます。
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②:葉:葉は長楕円形で長さ6-12cmくらい、全縁(ぜんえん:葉の縁にギザギザがない)、微毛があり、対生(たいせい:葉が対になって着く)します。葉の基部は顕著なハート型になりません。コバノカモメヅルより葉は大きめですが、葉だけでの識別は困難です。
③花:形はうでの長い星型(ひとで型)、直径1cm以上。色はクリーム色です。

花がないとコバノカモメヅルと区別できませんが、花がつけば簡単に見分けられます。