身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

河川堤防の植物-165.アメリカスズメノヒエ-

名前のとおり外来種です。アメリカスズメノヒエはスズメノヒエと間違えることはないと思います。

イメージ 1
三重県多気町にて(8月17日)。以下、撮影日・撮影場所同じです。

イメージ 2
個々の個体がわからなくなるほど群生するところが、スズメノヒエと異なります。

アメリカスズメノヒエは同じ外来種のシマスズメノヒエやタチスズメノヒエほど多くは見かけませんが、新しい堤防では群生しているのをたまに見かけます。花序の形がスズメノヒエと大きく異なり、全体的に毛が少なく、テカテカして造花のような雰囲気があります。

アメリカスズメノヒエの特徴を詳しく見てみます。
イメージ 3
①生え方:横に伸びる地下茎があります。地下茎は古い葉の残骸で覆われます。この地下茎の構造がこの仲間では特異的です。草丈は膝丈以下です。
②:葉と茎:葉と茎の葉鞘(ようしょう:葉の付け根から下側の茎を鞘状に巻いている部分)は無毛です。
イメージ 4
③花序:花序の形はスズエノヒエ及びその類似種と大きく異なります。総(そう:写真参照)の数はたいてい2本で対生します。総が3本になる時もありますが、上部2本は対生します。
④花:個々の花は楕円形で、総に多数つきます。花は無毛です。


アメリカスズメノヒエはイネ科スズメノヒエ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)で、熱帯アメリカ原産の外来種です。本州・四国・九州・琉球の草地に帰化しています。牧草由来の植物のようです。地下茎で群生するため、この植物が生えている堤防は他の植物が少ない印象を受けます。