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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

庭の雑草-134.トウバナ-

うちの庭はわりと手をかけて管理しているつもりなのですが、結構、雑草も生えています。これは、管理が手抜きなためだからでしょうね~。雑草を抜きつつも、それなりに愛着がわいてくるものです。うちの庭で元気に花咲く雑草を紹介したいと思います。まずは、トウバナです。

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岐阜県関市にて(4月23日)。近くで見ると結構きれい。以下、撮影日・撮影場所同じ。

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離れてみると、やっぱり雑草ぽいですね。

花序(かじょ:花の集まり)を拡大して写真をとると、茎や萼が紫色を帯び、花は小さいながらも品があります。ちょっと渋い園芸植物にも見えますが、ひいて全体を撮ると、這うような感じでだらしなく伸び、やはり雑草だな…と思います。トウバナは明るいところが好きな植物で、植え込み内や歌壇には少なく、歌壇と砂利の境界付近や、砂利が敷かれた縁側の足元、未舗装の青空駐車場なんかに出てきます。多少、踏まれても平気で、たくましい植物です。
トウバナはシソ科トウバナ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)で、本州~琉球の耕作地や路傍に生育します。東北地方の北部は少ないと思います。
茎が四角形で、葉が対生(たいせい:葉が対になって着く)することで、シソ科の植物と想像できます。また、花が筒型で、下唇が出るような形という点も、シソ科と想像する根拠になると思いますゴマノハグサ科も似た感じの花なので注意!)。

シソ科というところがわかったところで、トウバナの特徴です。
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①葉の形と大きさ:葉は柄があり、卵形で、鋸歯(きょし:葉のぎざぎざ)があります。葉の大きさは葉身(ようしん:葉の柄の部分を除いた部分)部分で12cmと小さい。
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②花:花は筒型で赤紫色。長さは56mmで萼より少し長い。
③花のつき方:花は茎の上部に集まり(これを花序と呼ぶ)、23cmの長さになります。花は1箇所に車輪状に多数つき、そのような車輪状のものが段々に数段つきます。この車輪状の段には目立った葉みたいなものはつきません。

トウバナに似た植物としては、イヌトウバナ、ミヤマトウバナ、ヤマトウバナなどがありますが、いずれも樹林地や林縁にはえることが多く、トウバナよりも植物体や花が大きめです。生育環境も違うので、これらの類似種とトウバナを間違えることはないと思いますが、類似種同士は結構似ているので、慣れるのが大変かもしれません。