身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

企画展:「日本のスゲ勢ぞろい」を見て

先週末に所要で神奈川県に行く機会があったので、神奈川県立生命の星・地球博物館で開催されている「企画展:日本のスゲ勢ぞろいー撮って集めた269種!」をみてきました。

イメージ 1
正面玄関。企画展のポスターがあります。

スゲ好きということもあって、何とか行きたいな~と思っていて、企画展の最終日に行くことができました。楽しみです。

イメージ 2

入り口でお出迎えは、なぜか、タヌキ、アナグマ、キツネ…。
これは、日本の野生動物の名前がつくスゲの紹介のためですね。タヌキ→タヌキラン、アナグマ→ムジナスゲ、キツネ→?
あれ~、キツネのつくスゲあったかな…。正解は「ありません」でした。キツネガヤ、キツネヤナギ、キツネノカミソリ…、キツネと名のつく植物はそこそこありそうですが、キツネと名のつくスゲはないんですね。意外です。

イメージ 3
標本は地域別に紹介されていました。神奈川のスゲは見たことがあるものが多かったです。

中に入ると、スゲの標本が所狭しと並べられています。スゲ~ッ。圧巻です。見たことのない種類もたくさんありました。しかし、全てを覚えて帰るのはきついかな~。
植物標本はあたりまえですが、押し葉の標本なので、色はだいたい茶色になります。色合い的にはきれいではありませんが、形は生きていた時とほぼ同じ状態で保たれます。なので、標本を見て覚えれば、野外でもだいたい見当がつくようになります。これが、スゲの標本のいいところですね。

イメージ 4

標本には全て勝山輝男先生の、同定ポイントが書かれています。勉強になります。
ただ、ルーペや顕微鏡で穂を見る事ができないので、細かいところはさすがに確認できない感じでした。まあ、実際手に取るとなると、野外観察を企画するしかないですかね。

その他には、スゲの同定の歴史(先人の功績)や、参考書籍の紹介なんかもあり、スゲに興味を持ち始めた人にとっては面白い企画展でした。
ただ、地味なのは否めないですね。どのくらいの方々が見に来たのかちょっと気になります。平日にも関わらず、若い学生さんらしい方が、4、5人来ていました。みんなスゲ好きなのか、ちょっと気になりました。でも、若い方々が興味を持ってくれれば、私の業界も活気が出ると思うので、うれしい限りです。