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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

北国で出会った植物-103.エゾオオヤマハコベ-

昨年は北の地方に出かけることが多かったです。今年のおみくじでも「遠出がよし」とあったので、また、出かけたいですね。北国で撮影した植物達が眠っていたので、一気に紹介したいと思います。まずは、エゾオオヤマハコベです。

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北海道稚内市にて(7月20日)。以下、撮影場所・撮影日同じです。

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茎の先にまばらに多数花をつけます。間延びしてちょっと撮影しづらいです。

エゾオオヤマハコベはナデシコハコベ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)です。春の七草ハコベラと同じ仲間ですが、とても大きくて見栄えがよいです。花びらの形もハコベラとは全然違うので、最初に見たときは同じ仲間とはすぐにはわかりませんでした。

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群生するのですが、花が白なのでやや地味。でも、実物は写真以上にきれいです!

エゾオオヤマハコベは湿った草原に群生します。いつも水が溜まるような湿地にはえることはあまりないです。名前に“エゾ”と着くことからも想像できますが、北海道・本州北部に分布します。

エゾオオヤマハコベの特徴は、次の3点です。特徴的な植物なので、すぐに覚えられると思います。
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①サイズと生え方:50-80cmcm程度で、群生します。
②葉:楕円形の葉を対生(たいせい:葉が対になって着く)します。葉や茎には銀色の絹のような毛が密生します。
③花:花の直径は1.5cm前後。花びらは白色で5枚、先はぎざぎざに切れ込みます。


ハコベの仲間で、花びらがぎざぎざになるのはエゾオオヤマハコベだけなので、似ている植物はありません。属は違いますが、少し雰囲気が似ているのはセンジュガンピでしょうか。センジュガンピは樹林や林縁に生育し、葉に絹毛がない点で異なります。