シソ科植物は花がきれい!-102.ハッカ-
ハッカ飴の原料となるのが、このハッカです。
北海道稚内市にて(9月2日)。以下、撮影場所・撮影日同じです。
基部で分枝して大きな株となります。わりと群生することが多いです。
ただ、今ではこの植物を原料として作っている飴は少ないと思われます。北海道の北見地方は昔ハッカの産地として有名だったようで、ハッカ油がお土産屋さんで売っていました。ハッカは今も栽培しているのかな~。ちょっとそのあたりの正確なことはよくわかりません。
それでは私のわかることを。この草を見つけたら、是非ちぎって臭いを嗅いで下さい。極上の清涼感を伴ったハッカの香りがします。アイスクリームなんかにミントの葉が乗っていますが、あれは外国産のハッカです。このハッカを代わりに使ってもOKで、より和風な感じになります。
花の1個1個は小さいのですが、紫色が鮮やかで、私はわりと好きです。
ハッカはシソ科ハッカ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)で、北海道~九州に分布します。明るい湿地に生育します。ハッカの原料となる植物が、日本の広範囲にあるのも意外ですよね。
ハッカの特徴は次の4点です。
①香り:植物をちぎるとハッカの香りがします。ただ、この仲間の多くがハッカの香りがするので、香りがすれば全てハッカというわけではありません。
②葉:葉はひし形に近い楕円形で、鋸歯があります。葉は茎の上部までつきます。
③花の付き方:紫色の花が葉の腋に多数密生し、茎に段々になって着きます。小さな葉と花がセットになっており、花だけが集まった花序(かじょ)はつくりません。
④萼:萼(ガク)は筒型で、先は針状に5裂して、先はとがります。
日本産のハッカ属の植物でハッカに似たものはないのですが、ハーブ栽培や、園芸等によって、様々なハッカの仲間が帰化しています。爆発的に増えている種はありませんが、たまにヨウシュハッカやマルバハッカが逃げているのを目にします。