身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

平地の秋の花-79.イシミカワ,80.ママコノシリヌグイ-

茎に刺のあるイヌタデ属で、三角形の葉を持つ植物が2種あります。似ている植物なので同時に紹介します。まずは花よりも実が特徴的なイシミカワ

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東京都八王子市(10月18日)にて。
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実の印象が強すぎて花の記憶がありません・・・。東京都八王子市(10月18日)にて。

不思議な名前のママコノシリヌグイ

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東京都日野市(7月8日)にて。
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こんな刺のある植物で尻をぬぐったら痛いのですが・・・。東京都日野市(7月8日)にて。

どちらも河畔や林縁の湿った草地に生育し、他の植物によりかかりつつ、からまるような感じで群生します。一緒に生育していることもあります。秋ならイシミカワに特徴的な実がつくので、両者を見誤ることはないですが、花や実のない時期は、どっちだったかな~と迷うこともあると思います。
イシミカワママコノシリヌグイタデ科イヌタデ属の一年草(いちねんそう:生育不適期を種子過ごし、発芽から結実までが1年以内の植物)で、ほぼ、日本全土に分布します。

イシミカワの特徴は次の4点です。
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①茎:下向きの鋭い刺が密にあります。
托葉鞘(たくようしょう):葉の付け根にある筒状のものが托葉鞘と呼ばれるものです(写真参照)この托葉鞘には大きな円形の葉のようなものがつきます。
③葉:柄の付き方がポイントです。葉は三角形で、柄は葉の縁ではなく5mmほど内側につきます(傘の柄のような感じでつき、このような葉柄の付き方を盾状に付くと表現します)。
④実:きれいな青色の丸い実がつきますイヌタデ属は木の実のような果実をつけませんが、唯一、イシミカワは木の実のような果実をつけます。

ママコノシリヌグイの特徴は次の4点です。
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①茎:下向きの鋭い刺が密にあります。
托葉鞘(たくようしょう):托葉鞘には小さな円形の葉のようなものがつきます。
葉:柄の付き方がポイントです。葉は三角形で柄は葉の縁につきます。
④実:目立つ実はつけません。花の残骸の中にそばの実が入る感じです。

ここまできれいな三角形の葉を持つ植物は少ないので、この2種に似た他の植物はありません。花や実がない場合、イシミカワママコノシリヌグイを区別する際は、葉柄の付き方や托葉鞘に付く葉の大きさが識別点になります。