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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

平地の夏の花-71.ヘクソカズラ-

なんとも失礼な名前をつけられたヘクソカズラです。別名にヤイトバナという名称もありますが、覚えやすいヘクソカズラの方が浸透していると思います。

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神奈川県川崎市(7月1日)にて。

名前の由来は葉をもんでにおいをかぐと臭いからです。どのくらい臭いかを言葉で表現するのは難しいですが、それほどたいしたことはありません。ちょっと青臭さが強いかな~という程度だと思います。

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神奈川県平塚市(7月13日)にて。

不本意な名前をつけられたヘクソカズラですが、花はけっこう渋いです。花の中央があずき色で、外側が白いため、私の大好きなアズキバー(井村屋)を想像させます。
ヘクソカズラはアカネ科ヤイトバナ属の多年生(たねんせい:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)のつる植物で、日本全土に分布します。
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ヘクソカズラの特徴は次の3点です。
①生え方:林縁や草地で他の植物等にからみつきます。
②葉:葉は対生(たいせい:葉が対になって着く)し、全縁(ぜんえん:葉の縁にギザギザがない)、葉の基部がハート型。全体にうっすらと短毛がはえます。
③花:中央はあずき色、外側は白色の小さな筒型の花を葉腋に多数つけます。
 
花が咲けば似たような植物がないのですぐにわかると思います。ただ、葉だけだとちょっとわかりづらいかもしれません。また、日陰か日向かでも葉の雰囲気が変わったりするので、慣れないとかなり迷います。そんな訳で、臭いも参考にして覚えるのがよいと思います。海岸では、葉が硬く光沢が出て、形も少し丸っこくなり、ハマサオトメカズラとして区別されます。