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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

梅雨に似合う花-246.ドクダミ-

梅雨時に花が咲くドクダミは多くの人がご存知の植物ですね。

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岐阜県関市にて(6月16日)。記載無しのものは撮影日・撮影場所同じです。

ドクダミドクダミドクダミ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)で、本州~琉球に分布します。野山の日陰地に生育し、日陰でもよく花を咲かせます。

このドクダミ、名前は毒々しいけど意外と花がきれいなんですよね~。しかもわりと上品。この上品さと日陰でもよく花を咲かせるという特性にひかれ、庭の日陰に近所から取ってきて植えてみました。

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庭の日陰の通路に植えたところ、花壇からはみ出して繁茂。これでもだいぶむしりました。

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黄色矢印が地下茎。これでどんどん横に広がっていきます。しかもすごい速さ。

すると増えるわ、増えるわ・・・。せっかく玉砂利をひいたのに、ドクダミだらけになってしまう・・・。植栽翌年から花を愛でることなく、増殖を抑えるために抜きまくるのですが、一向になくなる気配はありません。もう共存するしかないですねドクダミの生命力はすさまじいです。やはり野の花は山野で愛でるのが一番ですね・・・。お庭に植えないことをお奨めします。

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愛知県長久手市(6月4日)にて。野外で見るのがやはり一番!

生命力と言えば、ドクダミは薬草としても有名です。うちの実家の父も庭のドクダミの葉を乾燥させてドクダミ茶にしていました。若干くせのある味ですが、冷やして飲めば麦茶みたいなものです。効能は利尿作用だったかな。世界的に見ると、ドクダミはアジア東部に広く分布し、最近の分類体系では比較的古いタイプの植物とされています。大昔からアジアの人々の健康を守ってきた植物なのかもしれないと思うと、ありがたみがわきますね。

ドクダミの特徴は2点です。
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①葉:葉はハート型で互生します。茎とともに無毛で全縁(ぜんえん:葉の縁にギザギザがない)、葉裏や表面の一部が赤紫色を帯びます。独特の匂いがありますが、写真ではわかりませんね。
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②花:花びらのように見えるものは総苞片(そうほうへん:花の下につく葉のようなもの)と呼ばれる器官で、白色で4枚あります。中央の小さなトウモロコシのような部分が花の集合で、個々の花には萼や花びらはありません。ちょっと花の構造は難しいので、写真の花の形を覚えてしまうのがてっとりばやいです。

ドクダミ11種の植物なので、似た植物はありません。ドクダミの臭いと、花の形さえ覚えておけば完璧です。