身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

平地の夏の花-69.ノカンゾウ-

ヤブカンゾウと変種関係にあるノカンゾウです。

イメージ 1
神奈川県川崎市(7月1日)にて。赤味の弱い個体。

別名ベニカンゾウとも呼ばれ、赤味の強い個体もあります。

イメージ 2
三重県いなべ市(7月26日)にて。赤味の強い個体。

ノカンゾウも草地や林縁に生育しますが、ヤブカンゾウより個体数的には少なく、なかなかお目にかかれません。ノカンゾウヤブカンゾウより華奢で、葉も細いです。ただ、葉が細いだけだと、やせたヤブカンゾウの可能性もあるので、花を確認したほうがよいと思います。
ノカンゾウユリ科(新分類体系ではススキノキ科)ワスレグサ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)で、本州(関東以西)・四国・九州に分布します。
イメージ 3
特徴は次の2点です。
①葉:地際に多数の細長い葉(ヤブカンゾウよりも細く幅10mm)をつけます。花茎(花のつく茎)には葉をつけません。
②花:一重咲きで雌しべは正常。花弁は赤味を帯びることが多い。


似たような植物にはニッコウキスゲゼンテイカ)があります。ニッコウキスゲは高原に多く、花弁は赤味を帯びることがないので、花が咲けば間違えることはありません。あと、海岸に生育するハマカンゾウというのがあります。ハマカンゾウは海岸植物なので、葉がもっとごわっとしますが、私もあまり見たことがないので、正確な違いはよくわかりません。