平地の夏の花-69.ノカンゾウ-
神奈川県川崎市(7月1日)にて。赤味の弱い個体。
別名ベニカンゾウとも呼ばれ、赤味の強い個体もあります。
ノカンゾウも草地や林縁に生育しますが、ヤブカンゾウより個体数的には少なく、なかなかお目にかかれません。ノカンゾウはヤブカンゾウより華奢で、葉も細いです。ただ、葉が細いだけだと、やせたヤブカンゾウの可能性もあるので、花を確認したほうがよいと思います。
特徴は次の2点です。
①葉:地際に多数の細長い葉(ヤブカンゾウよりも細く幅10数mm)をつけます。花茎(花のつく茎)には葉をつけません。
②花:一重咲きで雌しべは正常。花弁は赤味を帯びることが多い。
似たような植物にはニッコウキスゲ(ゼンテイカ)があります。ニッコウキスゲは高原に多く、花弁は赤味を帯びることがないので、花が咲けば間違えることはありません。あと、海岸に生育するハマカンゾウというのがあります。ハマカンゾウは海岸植物なので、葉がもっとごわっとしますが、私もあまり見たことがないので、正確な違いはよくわかりません。