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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

平地の夏の花-70.ネムノキ-

木に咲く夏の花の代表ともいえるネムノキです。テーブルのように広げた枝葉の上に多数のピンクの花をつけます。

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岐阜県郡上市(7月30日)にて。

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これで7mくらい。草地や林縁でのびのびと枝葉を広げます(東京都日野市(7月3日)にて)

ネムノキは先駆性植物(せんくせいしょくぶつ)の代表でもあり、草地にいち早く侵入する木本類の一つです。成長も早く、大きいものでは樹高が10mに達します。ただ、寿命は短いので、カブトムシを取りにいくコナラやクヌギの森の中ではあまり見ることがなく、森の中に稚樹が育つこともありません。逆に森の中にネムノキが生育していたら、その森は若いか、崩れたり、木が枯れたりして、広い明るい空間が過去にできたんだろうなーと推測することができます。
ネムノキはマメ科ネムノキ属の高木で、本州・四国・九州・琉球に分布します。私は容姿からアフリカのサバンナの木を想像してしまうのですが、その想像も大間違いではないようです。ネムノキは暖地の植物なので北日本には少なく、東南アジアや中国まで広範囲に分布する植物のようです(アフリカまではさすがにないようです)。

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葉は互生します(岐阜県郡上市(7月30日)にて)。
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ネムノキの特徴は次の2点で、国内であれば似た植物は殆どないです。
①葉:偶数羽状複葉(ぐうすううじょうふくよう:写真参照)で、小葉が多数あります。葉は互生(ごせい:葉が交互に着く)します。
②花:頭状花序(とうじょうかじょ:多数の花を球状につけた花の集まり)を多数円錐状につけます。ピンクの毛のような花を多数つけますが、ピンクの毛の部分は雄しべです。

ネムノキと麦わら帽子をかぶった虫取りの子供達・・・、夏休みの象徴のような絵ですが、今はそんな子供達も殆ど見ることはないですね。外の気温が高すぎですしね・・・。