身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

北海道猿払村の名も無き湿地

宗谷丘陵に訪れた際の宿は猿払村にとりました。猿払村はオホーツク海沿岸の北部に位置します。この村はイトウ釣りで有名で、1mくらいのイトウが釣れるようです(私は釣ったことないです)。沿岸部や村を流れる猿払川沿いには多数の沼や湿地が広がります。車で走っていると非常に気になり、入ってみたくなるのですが、湿地へ到達するまでにササ藪を漕ぐ必要があったり、沼にはまるのでは・・・といった不安があったり、やみくもに突入する気になりません。

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そんな湿地の中で、白い綿のようなものが多数目につく湿地がありました。よく見ると紫色の花もちらほらと。比較的道路から入りやすそうだったので、のぞいてみることにしました。湿地はミズゴケ湿地が大半を占め、白い綿のようなものは、サギスゲでした。さらに、よく見ると、私があまり目にしない植物があるわ、あるわ!お宝のような湿地じゃないですか!きれいな草花をいくつか紹介したいと思います。


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ヤチスゲ。本州だと標高の高いところに行かないと見られません。

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ミタケスゲ。星のような実の付き方がなんとも面白いです。

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カキツバタ。なかなか自生のものは見られません。紫色の花はこれでした。

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クロバナロウゲ。初めて見ました。葉はワレモコウのような雰囲気ですが、花は全く異なります。

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サワラン。トキソウに似ていますが、花の色が朱鷺色よりも鮮やかなピンクです。トキソウもあったのですが、トキソウは終わりの時期で、これが満開でした。

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コアニチドリ。よく見ないと見落としそうな小型のランです。

写真を夢中で撮影していると、時間もあっという間にすぎてしまいます。すると、近くを流れる河川の下流側から爆竹のパンパンパンという音が・・・。人影や動物の影は見えませんが、熊の気配でもあったのでしょうか?北の空の夕方はまだ明るいですが、熊さんがこちらに来ると困るので、退却することにしました。名も無き湿地ですが、永続的に残るとよいなと思いました。