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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

春の畦に咲く植物-47.オランダミミナグサ-

これが、今ではごく普通に見られるオランダミミナグサです。

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外来種というと、派手な花を想像しますが、オランダミミナグサはミミナグサと遠目には殆どかわりません。オランダミミナグサは名前のとおりヨーロッパ原産の外来種です。ナデシコ科ミミナグサ属の越年草(えつねんそう:秋に発芽して冬越し、翌春に開花・結実して枯死する)で、日本全国に分布します。
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オランダミミナグサはミミナグサと基本的な特徴は同じです。
①茎:茎は多少紫色を帯び、毛を密生します。ただ、紫色の帯び方はミミナグサより薄く、黄緑色のイメージが強いです。
②葉:葉は楕円形で丸味を帯び、長さ1-3cm程度で、毛を密生します。
③花:花は茎の上方に集まって付き、白色で直径7-10mm程度。
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ミミナグサとオランダミミナグサの違いは次の2点でしょうか。
①花柄:花柄(かへい:花の柄)は下部のものでも萼片(がくへん:萼のこと)より短いです(ミミナグサは花柄の方が長いです)。そのため、オランダミミナグサの方は花序が詰まった感じになります。
②萼:オランダミミナグサの萼は鮮やかな黄緑色ですが、ミミナグサは紫色を帯びることが多いです(緑色も濃い)。ただ、時にミミナグサでも萼片の紫色が淡いこともあるので、色だけで識別しないほうがよいかもしれません。

明治時代の末期に牧野富太郎博士に注目されたようで、今ではすっかりミミナグサと入れ替わってしまったそうです。地味な植物ですが、繁殖力は強いようです。