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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

徳島で出会った植物-22.スズメノカタビラ-

スズメノカタビラは早春の水田を代表する植物です。

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スズメノカタビラ(全体写真がうまく撮れず、これは岐阜県です。)

スズメノカタビラはイネ科の一年生植物(いちねんせいしょくぶつ:生育不適期を種子過ごし、発芽から結実までが1年以内の植物)で、北海道~琉球地方まで日本全国に分布します。イネ科の植物は同定が難しいものが多いのですが、スズメノカタビラは全体的な形と花序の特徴から比較的覚えやすい植物だと思います。
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スズメノカタビラの特徴は次の4点です。
花序(かじょ:花の集まり円錐花序(えんすいかじょ:写真のような形の花序です)小穂(しょうすい:花の集まり)は多花。小穂は紫色を帯びることが多い。花序の軸はほぼ平滑で刺がありません。
葉の形:葉先がボートの先のような形をしています(拡大写真はないです)。
大きさ:15~20cmが多い。
生育場所:水田周辺
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スズメノカタビラはイチゴツナギ属という仲間に属し、この仲間は外来種も含めると30種程度国内に分布します。その中では比較的覚えやすいですが、似たような種との違いを手短に説明するのは難しい感じです。
さらに、スズメノカタビラを含むイネ科の中から、この植物の同定ポイントを説明するとなると、おぼつかない説明ではかなり厳しいものかあります。
そこでお薦めの資料として、「イネ科ハンドブック」(木場英久・茨木靖・勝山輝男著.文一総合出版があります。イネ科の入門書籍としてはリーズナブル(\1,600)で、わかりやすいです。本格的なものとしては「増補 日本イネ科植物図譜」(長田武正.平凡社があります。私も、だいぶこれらの書籍のお世話になっており、特に後者の書籍がなければ、ここまでイネ科は覚えられなかったろうと思います。このあたりの書籍を参考にしてもらえれば、私の不足した説明がかなり補足されると思います。