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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

徳島で出会った植物-23.ツクシスズメノカタビラ-

この記事の前にスズメノカタビラを紹介しましたが、これはどうでしょう?非常に似ていますが、色合いや雰囲気が少し違いませんか?これがツクシスズメノカタビラです。

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ツクシスズメノカタビラは本州(京都以西)・四国・九州地方に生育するイネ科の一年生植物(いちねんせいしょくぶつ:生育不適期を種子過ごし、発芽から結実までが1年以内の植物)です。

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スズメノカタビラに非常に似ていますが、次の3つの特徴でスズメノカタビラと区別ができます。
①花序の色:黄緑色で殆ど紫色を帯びません。
②花序の枝の角度:スズメノカタビラは果実が熟す頃になると、枝が下側(地面側)に下がってきます。一方、ツクシスズメノカタビラは果実が熟しても、枝が下がらず、斜上したままです。
③花序の軸:スズメノカタビラよりも太く、倍くらいの太さがあります

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ツクシスズメノカタビラは、大きさや生育環境もスズメノタビラと同じで、スズメノカタビラと同所的に生育している場合もあります。時に、どちらか迷う個体も出てきます。
ただ、ツクシスズメノカタビラの典型的な個体は慣れればルーペでじっくり見なくても、雰囲気でスズメノカタビラと区別できます。下の写真はツクシスズメノタカビラとスズメノカタビラが混生しているのですが、違いがわかりますか?この違いが分かるようになると、ちょっと“つう”な気分が味わえます(私も、この違いがわかるようになったのは数年前くらいですが・・・)。

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黄緑が鮮やかなのがツクシスズメノカタビラで紫色がスズメノカタビラです。なんとなく遠めでもわかる感じがします

今回、歩いた範囲ではスズメノカタビラよりもツクシスズメノカタビラの方が多い印象を受けました。下段の写真のように水田一面ツクシスズメノカタビラというところもあり、黄緑の絨毯をしいたようで、とてもきれいでした。

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