麦畑のロゼット-11.メマツヨイグサ-
今回見た中では、ロゼットの王様です。直径は20cm程度で、葉の枚数も50枚以上あります!これはメマツヨイグサのロゼットです。
メマツヨイグサのロゼットの特徴は次の3点です。
①色合い:この時期は写真のように赤味を帯びています(グラデーションがきれい)。
②全体の容姿:ロゼットがきれいな円形で葉の枚数がとにかく多いです。全体の容姿が特徴的です。
③葉脈:葉脈(葉のスジのこと)が白く明瞭。特に中央の脈が明瞭です。
メマツヨイグサはアカバナ科の外来種で、北アメリカ原産の植物です。これも日本全国に帰化しています。道脇の草地や、耕作地周辺に生育しますが、あまり植物のはえていないようなところに生えます。河原の石ころの多い草地なんかには多いです。
アレチマツヨイグサは特に難解で、メマツヨイグサと同じとする意見もああれば、別な種という意見もあります。「日本の帰化植物」(平凡社)の図鑑は、この仲間の解説が丁寧です。この図鑑によれば、アレチマツヨイグサの特徴の一つに花序(花の集合した部分)(写真の黄色の丸の部分)の先が湾曲するとあります。これまで、仕事でこの仲間はよく見るのですが、花序が曲がった個体というのを見たことがないのです。写真はまっすぐなので、メマツヨイグサとなります。その他にも違いがあるとされているのですが、長くなるので、また次の機会にしたいと思います。
もう一つのオオマツヨイグサは、名前のとおり花がひとまわり大きいです。写真の花は花びらの長さが3cmぐらいですが、オオマツヨイグサは4cmぐらいあります。あと雌しべと雄しべの長さにも違いがあるのですが、これは並べないとわからないですね・・・。オオマツヨイグサの紹介の際に比較したいと思います。
本当はロゼットで、今まで紹介した種を区別するのは難しいと思われます(知らない土地では不可能か?)。ただ、オオマツヨイグサはメマツヨイグサに比べるとかなり分布量は少ないです。あと、私はメマツヨイグサとアレチマツヨイグサは同じでは?と思っているため、消去法でこのロゼットの種を決めました。また、花の咲く時期になったら、観察したいと思います。