身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

春の七草-2.ナズナ-

ナズナは別名ペンペングサとも言われます。子供の頃、ナズナの茎についたハート型の実の柄を下に少し下げて、耳元でくるくる回して遊んだことはありませんか?この時、耳元でペンペン?と音がするからペンペングサと呼ばれたのかな?
 
冬のナズナは、まだ花はついておらず、写真(上段)のように地面に葉をくっつけた形で生活しています。このような形状の葉の集合体を植物用語でロゼットと言います。ナズナは花がつけば多くの人が知っている植物ですが、ロゼットの状態だと識別するのが難しい植物です。下段の写真はスカシタゴボウという植物で、ナズナと雰囲気がよく似ています。
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ナズナスカシタゴボウは、切れ込んだ葉の先の形(①の部分)と、葉全体の切れ込み方を見た際の隙間の広さ(②の部分)で区別ができます。ナズナは、①の葉先がとがり気味(スカシタゴボウは丸い)で、②の葉全体の隙間が狭い(スカシタゴボウは隙間が目立つ)のが特徴です。生育のよいナズナでは、①の葉先が線状になり、魚の背骨を思わせるような個体もあります。ただ、人間の顔が皆違うように、ナズナスカシタゴボウの葉の切れ込み方も皆微妙に違ってきますので、少し慣れが必要かもしれません。
 
ナズナスカシタゴボウアブラナ科の植物です。この仲間は、花のつかない状態だと似たような形状のものがいくつもあります。水田周辺では、タネツケバナ(②の切れ込みが顕著)、イヌガラシ(葉があまり切れこまない)などがわりと目に付きます。
「そんなに似た植物があったら、間違えて食べちゃうよ!」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ご心配なく。今回紹介した植物は皆、食べることができます。春の七草ではなく、八草にしても全く問題はありません!!