身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

ワッカ原生花園(北海道北見市)

ワッカ原生花園は私のような植物好きの人が道東を旅行すると必ず立ち寄ると言ってもよい場所ではないでしょうか。道東観光ルートの王道中の王道ですかね。私も今回で何回目かな・・・3回目ぐらいかな?仕事の合間にお手軽に北海道らしい花の景色を見たいと思い、ササッと出かけてきました。

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ワッカ原生花園の看板の横にクマ注意の看板が~

平日ということもあって、人影はまばらです。この日の前日にクマが出たみたいで、「奥の方には行かないで下さい」とボランティアの方に言われました。人影がまばらなのはクマのせい?

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ビジターセンター入り口からの眺め。遠目には花が無い・・・。

これぞ原生花園という景色を期待したのですが、うーん、花が無いですね。

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でも、散策路を歩けばたくさんの花が目に飛び込んできます!

確には花が無い訳ではなく、目立つ花がないという感じです。近づけば、それなりに花は咲いています。ビジターセンターを覗くと、原生花園のスターともいうべき、エゾスカシユリニッコウキスゲハマナスは、6月下旬~7月上旬がピークのようです。若干の残念感はありましたが、気をとりなおして、脇役達を探しに行きました。

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淡い黄色の花は全てアキカラマツ!こんな大群生は見たことがない!!

原生花園は海辺の砂丘にあるため、湿地に生育するような植物は少なく、草地に生育する植物が殆どです。砂丘のちょうど一番高いところあたりでは、アキカラマツやエゾノカワラナデシコが満開でした。これらはごく普通の草地(本州の場合はカワラナデシコになります)でも見ることができますが、これほどまでに群生しているところはないでしょう。脇役も集まればすごいパワーですね。

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海辺に近い砂地に咲いていたナミキソウ。花の大きさは2-3cmくらい。

サロマ湖の水辺に近い側の砂丘では、海浜植物も生育しており、ナミキソウ、ハマボウフウハマヒルガオが咲いていました。ボランティアの方が珍しい白花のハマヒルガオが咲いていると教えてくれました。確かに真っ白で、私も初めて見ました。歩道から花が少し遠かったので写真は無しです。

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散策路の先端付近から手前の茶色の部分が湿地。アッケシソウの時期は赤く染まるのかな。

先に湿地性の植物は少ないと書きましたが、部分的には塩性湿地(海水がまじる湿地)があり、このような場所ではアッケシソウ、ウシオツメクサが生育していました。まだアッケシソウは緑色で小さかったですが、秋になればサンゴのような紅葉が見られることでしょう。アッケシソウの時期もよさそうです。

そうこうしているうちに、予定の30分があっという間に過ぎてしまいました。このペースではとても奥まで行けませんネ。脇役ばかりと思っていましたが、なかなか味のある脇役が多く、私的には十分に楽しめました。やはり舞台は脇役があってこそですね
この日見た植物たちの一部を紹介します。

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ムシャリンドウ。たぶん今回が初見のような気がします。今回一番の目玉でした。

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エゾカワラナデシコ。この日咲いていた花の中では一番目立っていたような気がします。

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エゾフウロ。もう少し濃いピンクの花のイメージがあったのですが、白っぽかったです。

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エゾツルキンバイ。塩性湿地やその周辺の草地に生育していました。

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エゾノカワラマツバ。小さな花が無数に集まり、黄色の綿菓子のようになる。


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チョウセンカワラマツバ。こちらの花は白色で、エゾノカワラマツバの白花品のようです。