身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

秋に同定したい植物-217.コアカソ-

コアカソは谷沿いの岩の多い斜面や石垣などでよく見る植物です。

イメージ 1
岐阜県八百津町にて(10月26日)。以下、撮影日・撮影場所同じです。

イメージ 2
群生の様子。ゴチャゴチャしてわかりづらいですが、写真の2/3はコアカソが占めてます。

花が目立つわけではないので、多くの人は足を止める気にはならないと思いますが、林縁では群生することが多く、存在感のある植物です。人には意識されませんが、最近増えすぎて困っているシカさんはこの植物が好きなようで、食べられて盆栽のようになってしまっているのを目にすることもあります。

コアカソはイラクサ科ヤブマオ属の落葉低木(らくようていぼく:冬に葉を落とす、4m程度以下の木本)で、本州~九州に分布します。低木とは言いますが高さは1-2mにしかならないため、見た目は草のような感じで、小低木と呼ばれることもあります。ヤブマオ属の植物は分類が難解で、図鑑と記載のあわない個体にもたまに出会い、正直よくわからない分類群です。その中でもコアカソは小低木になるという明瞭な特徴がある(九州以北で木本はこれだけ!)ので、簡単に覚えられます。

コアカソの特徴は次の3点です。
イメージ 3
①茎:茎の根元から50cmぐらいまでは木化して明瞭な「木本」になります。茎の先の方は草本のような感じで鮮やかな赤色です。
イメージ 4
②葉:葉は対生(たいせい:葉が対になって着く)し、卵形~ひし型、明瞭な鋸歯があり、先はすらーっと伸びた感じになります。葉柄(ようへい:葉の柄の部分)は茎と同様に鮮やかな赤色。
イメージ 5
③花序:ひものような花序(かじょ:花の集合)に多数の花がつきます。花(実)はクリのような感じで球状に密集し、クリのような花序がひもの軸に密集してつきます。このような花序がヤブマオ属の共通の特徴で、クリのような花序の密集具合、実の毛の状態、ひもの軸の毛の状態などが、類似種との識別点になることがあります。


似たような植物にはクサコアカソがあげられます。クサコアカソは基部が木のようにならない点と、葉がより大型で幅広くなる点で異なります。ただ、コアカソとクサコアカソの中間的なようなものもたまにあり(葉はコアカソに似ているけど木化しなかったり)、やっぱりヤブマオ属だな~(よくわからんやつらだな~という意味)と思ったりします。

イメージ 6
クサコアカソ。長野県松本市にて(8月17日)。遠目にはコアカソとそっくり。