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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

北海道で出会った植物-205.カラフトダイコンソウ-

昨年出合った植物ですが、オオダイコンソウを紹介したついでにカラフトダイコンソウを紹介します。

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北海道宗谷市にて(6月15日)。以下、撮影日・撮影場所同じです。

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ダイコンソウの仲間は似ていますが、茎の毛と托葉の形で簡単に見分けられます。

大きさはオオダイコンソウと同じくらいで、明るい樹林内や林縁に生育します。オオダイコンソウとカラフトダイコンソウは生育環境が似ていますが、不思議と隣り合って生育しているところは、今まで見たことがありません。ただ、それほど北海道で観察しているわけではないので、実際のところはよくわかりません。ひょっとしたら隣り合って生育することがあるのかもしれません。隣り合って生育していても、両者の違いは明瞭なので、簡単に見分けることができます。

カラフトダイコンソウはバラ科ダイコンソウ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)で、北海道・本州に分布します。名前に「カラフト」とつくから北の植物と思っていましたが、私の住む岐阜県にも分布するようです(これを書くまで知りませんでした)。

カラフトダイコンソウの特徴は次の3点です。
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①葉:地際の葉は一回羽状複葉(いっかいうじょうふくよう:葉の軸が伸びて小葉が3枚以上付き、葉の軸は分枝しない)ですが、頂小葉に対して側小葉はかなり小さめです。茎の葉は3裂するか、13出複葉(いっかい3しゅつふくよう:3枚の小葉からなります)状になります。托葉(たくよう:葉の付け根付近にある葉のようなもの)は小さく、鋸歯はありません。
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②茎の毛:茎や花柄には長い開出した毛が多数あります。この開出毛はオオダイコンソウよりも硬く明瞭です。
③花:花弁は通常5枚で黄色。花の直径は1-1.5cm程度です。

托葉の小ささと形が、オオダイコンソウと大きな違いになります。