地元で撮影した植物-187.スズメノヤリ-
岐阜県関市にて(4月10日)。ここはかなり群生していた。撮影日・撮影場所同じです。
芝生に単独ではえているとちょっとわかりづらい。
前年の枯れ草の残った春先の草地では、花が茶色のため周囲と同化して目立ちません。特に写真におさめようとすると、技術が無いせいもありますが、非常にわかりづらい写真となります・・・。でも、人間の目はすばらしいですね。スズメノヤリは形が特徴的なのと、大きさが20cm程度にまで成長するので、きっと苦労せずに見つけることができます。
スズメノヤリはイグサ科スズメノヤリ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)で、北海道~琉球まで、日本全国に分布します。耕作地周辺、公園、河川敷の堤防のように比較的管理されている草地でよく目にします。草丈が低いので、ススキなど大型の植物がぼうぼうに生えた草地ではあまり見かけません。
スズメノヤリの特徴は次の3点です。
①全体の容姿:草丈は普通20cm以下で、茎の先端に小さな花が多数集まった頭花を1個つけます。頭花は大きく長さ幅とも1cm程度。
②葉:葉は地面際と茎に付き、縁に白色の長い毛が多い。この縁の長い毛は特徴的で、花が無い状態でも、本種とあたりをつけることはできます。
③花:花は小さく、花皮片(かひへん:単子葉植物の仲間の花びらや萼のこと)は褐色。
比較的目にする似た植物としては、ヤマスズメノヒエとヌカボシソウがあげられます。ヤマスズメノヒエは茎の先に小さな頭花を複数(3から10数個)つける点が異なります。時々スズメノヒエも2-3個の頭花をつけることがありますが、スズメノヒエ以外のこの仲間の頭花は1cm未満と小型の点も異なります。ヌカボシソウは頭花ではなく、一つの枝に1花しかつけない点が異なります。