身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

神奈川県 丹沢山地2016(その2)

今回は、これまでに登ったことのない塔ノ岳に登ってきました。丹沢山のみやま山荘→塔ノ岳→行者ヶ岳→作治小屋といったコースです。丹沢山から塔ノ岳の間の登山道沿いの景観を中心に紹介したいと思います。

イメージ 1

みやま山荘を出発して15分ほどの稜線からの眺めです。丹沢山の西側の稜線が見えています。丹沢山地は最も高い蛭ヶ岳でも1,673mなので、通常、どのような稜線でも森林が成立します。ただ、何らかの影響で森林が成立できない場所があり、そのような場所はササ草地や崩壊地となっています。写真手前のササ草地は、ミヤマクマザサの草地です。

イメージ 2

稜線上の登山道周辺の樹林は背丈が低いことが多く、ブナ林ではないことが多いです。稜線上はマメグミ、ニシキウツギ、ミヤマイボタといったそれほど大きくない木が多く、シナノキやブナがまじる時もありますが、10mを超えることはあまりないようでした。樹林の背丈が低い理由としては、稜線上は風が強いことが影響しているのかもしれません。

イメージ 3

沢山から塔ノ岳まではそれほどアップダウンがないので、1時間もあれば塔ノ岳の山頂に着きます。友人は塔ノ岳からの眺めは最高です!と言っていましたが、山頂に着いた時には雲が・・・。

イメージ 4

こりゃダメだと思った一瞬、雲の隙間から遠くに富士山が~!この後は、すぐに雲が広がり、最高の眺望を得ることはできませんでした。次回に期待しましょう!

丹沢山から塔ノ岳の登山道沿いで出会った植物を紹介します。

イメージ 5
ミヤマイボタ。キンモクセイと同じモクセイ科の植物で、とてもよい香りがします。ちょうど満開の時期でした。

イメージ 6
フジイバラ。シカがそれほど食べないのか、わりと残っています。

イメージ 7
クルマユリ。シカが食べてしまうのか食害防止柵の外では少ないです。このまま食べられないで残ってほしいものです。

イメージ 8
シモツケ。庭木としてよく植えられていますが、ここのものは自生。個体数が多く、きれいでした。

イメージ 9
シモツケソウ。シモツケに花の色は似ていますが、こちらは草本。かなり小型の個体が多かったのは、シカによる影響?でも、そのわりには個体数が多かったな・・・。

イメージ 10
アカショウマ。これは花序の一番下の枝は分枝していないので、図鑑に記載のあるような典型的な個体です。


毎回感じることですが、丹沢山地はシカの食害の影響がひどいです。今回は、天候が悪い日が多く、霧が立ち込めたり薄暗い中を歩くことが多かったのですが、下草のない森を歩いていると、もののけ姫デイダラボッチが首を切られた後の死んだ森が頭にうかびました。なんとかしないといけませんが、柵を設置したり、地道に対応するしかないのかもしれませんね・・・。