神奈川県 丹沢山地2016(その1)
そこそこ立派なブナ林です。稜線上の明るい森なので日照もあるはずですが、地面には殆ど植物がはえていません。ニホンジカによる食害の影響で、植物が殆どなくなってしまったようです。人間も歩きやすい平坦な尾根道なので、シカにとっても歩きやすく、よいエサ場になってしまったのかもしれません・・・。
手前が柵の外。奥が柵の中。
少し行くと、シカの食害防止の柵が出てきました。柵の中は植物が多いようですが、地表10cm程度で刈り込まれたような感じになっています。柵の中なのでシカが入れないはずなのですが、なんとなく食べられている感じがします。どこか柵がこわれているのか、柵の設置が遅すぎたのか・・・。この場所についてはあまり食害防止柵の効果がないようでした。
檜洞丸~蛭が岳の稜線にほど近い、標高1400m程度の稜線です。大きなブナとシナノキです。霧が出てきて幻想的です。少しの雨なら梅雨時の山もそれなりに味がありますね。でも、大雨は勘弁・・・。
このあたりは、地表の植物はだいぶ残っていましたが、低木は殆どなく、低標高域のブナ林同様、とてもすっきりとした森になっていました。また、地表の植物はホソエノアザミ、ミヤマクマザサ、ヤマカモジグサといった特定の植物(シカがあまり食べない植物)が多い印象を受けました。これもシカの食害の影響といえそうです。
この日は天候がすぐれず、あまり植物の写真が撮影できませんでした。
タンザワイケマ。富士・箱根・伊豆・八ヶ岳を中心とするフォッサ・マグナ地区特有の植物です。シカは食べません。