梅雨に似合う花-143.エゾアジサイ-
エゾアジサイはヤマアジサイの変種なので、分類的な位置付け、生態はヤマアジサイと同じです。ただ、分布が大きく異なり、北海道・本州(青森~京都の日本海側)・九州(北部・大隅半島)に分布します。大隅半島というのは意外ですが、簡単に言えば、冬に雪の多い地方ではエゾアジサイ、冬に雪の少ない地方ではヤマアジサイということになります。エゾアジサイとヤマアジサイは地域的に概ね住み分けているようですが、境界となるような地方ではやっかいです。特に私の住む岐阜県では、雪の多い飛騨地方や西濃・中濃地方では両者が分布するようです。そのため、花を確認しないと正確な識別は難しいようです。
ヤマアジサイの特徴は次の2点です。
①葉:葉は対生(たいせい:葉が対になって着く)。葉の形状は楕円形で鋸歯(きょし:葉の縁のぎざぎざ)があり、光沢は少なく、裏面には毛があります。ヤマアジサイよりも葉が大きめで丸味をおびますが、葉だけで区別するのは難しそうです。
②花:普通の花と装飾花(そうしょくか)があり、装飾花の萼片は4枚で青色。