北国で出会った植物-111.ハナイカリ-
この花の形はとてもかわっています。ハナイカリです。
神奈川県山北町にて(9月18日)。
色合いは黄緑色から白色へのきれいなグラデーション。神奈川県山北町(9月18日)。
花を見れば、「花怒り」ではなく、「花碇」であることがわかります。
花が終わった状態。入り口が閉まっています。北海道稚内市(9月1日)。
ハナイカリは花の形が変わっているだけでなく、その後の挙動が不思議です。花が終わると、なぜか花の入り口がふさがった感じになります。高速早送りで、どうやって花の入り口がふさがったか確認してみたいものです。花の中を隠して、こそこそ何をしているのでしょうか・・・怪しい雰囲気です。
ロケット発射~!
なんと、花の中にはロケット型の果実が入っていました!なんか、迷惑ばかりかけるどこかの国のようです・・・。幸い、ハナイカリのロケットは飛ばないので安心です。しかし、こんな果実が中に入っているとは思いませんでした。
花が終わるとこんな感じになります。北海道稚内市(9月1日)。
ハナイカリはリンドウ科ハナイカリ属の一年草(いちねんそう:生育不適期を種子過ごし、発芽から結実までが1年以内の植物)、または越年草(えつねんそう:秋に発芽して冬越し、翌春に開花・結実して枯死する)です。意外にも、紫色の花をつけるリンドウの仲間です。北海道・本州・四国に分布し、山地の草地に生育します。分布域は広い植物なのですが、私の住む岐阜県では、かなり少ない植物のようです。こんなに山がたくさんあるのに意外です。
ハナイカリの特徴は次の2点です。
①葉:葉は対生し、全縁(ぜんえん:葉の縁にギザギザがない)です。三行脈(さんこうみゃく:縦に伸びる脈が3本目立つような葉脈)が目立ちます。
②花:この花の形は特徴的で似ているものはありません。