身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

北国で出会った植物-107.オニシモツケ-

北国でひときわ目立つ花の一つが、このオニシモツケだと思います。

イメージ 1
北海道稚内市にて(7月18日)。以下、撮影日・撮影場所同じです。

“オニ”と名前のつく植物はごついものが多く、オニシモツケも背丈は1.5m前後にまで達します。さらに、群生することが多いので、花の時期に出会うと、そのインパクトに圧倒されます。

イメージ 2
とても見ごたえのある花です。つぼみが少しまじるくらいが一番きれいだと思う。

イメージ 3
花びらは白だけど、基部は薄いピンク。おしべが長くフワッとした感じ。

白い泡のような花序は、小さな白い花の集まったもので、見かけのごつさと裏腹に、個々の花は小さくとてもかわいらしいものです。本当に泡といった感じです。きれいな植物は、持って帰りたいな~という欲望にかられることもあると思いますが、オニシモツケはスケールの大きな植物なので、野外で見るに限ります!これが植えられるお庭は相当広くないと・・・。

オニシモツケバラ科シモツケソウ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)で、北海道・本州中北部に分布します。

イメージ 4
同じ仲間のシモツケソウ。神奈川県相模原市にて(8月6日)。

よく日本庭園なんかに植えられる、ピンクの花つけるシモツケソウと同じ仲間です。オニシモツケは谷沿いの湿った樹林や林縁に生育します。

オニシモツケの特徴は次の4点です。花が咲けば、似たような植物はありません。
①大きさ:花が咲く頃には1.5m前後に達します。
イメージ 5
②葉:長い柄があり、葉は人の手ぐらいの大きさで5裂します。葉柄(ようへいの付け根には、茎を取り囲むような大きな托葉(たくよう:葉の付け根にある小さな葉状の付属片)があります。
③茎や花序:茎や花序(かじょ:花の集まり)の軸にはもじゃもじゃ毛がはえます。
④花:花びらの色は白です。つぼみの時は薄いピンク色を帯びます。

時々、見た目はオニシモツケで、茎や花序に殆ど毛のない個体ばかりが群生することがあります。このようなつんつるてんのオニシモツケはケナシオニシモツケと細分することがあります。