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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

畑の雑草-95.ヒメオドリコソウ-

かわいらしい名前のヒメオドリコソウです。春に咲きます。

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岐阜県関市にて(4月12日)。以下、撮影日、撮影場所同じです。

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ただ、見た目的にはそれほどかわいらしくない・・・と思うのは私だけでしょうか。微妙な紫色と、毛むくじゃらの葉を密生した茎がニョキニョキ出る様子は、ちょっと妖怪ちっくな感じがします。
なんとなく日本の植物っぽくないな~と感じた人は相当勘のよい方です。ヒメオドリコソウはヨーロッパ原産の外来種です。毛深い葉を厚着した様子から、ヒマラヤあたりの極寒の地からやってきた植物のようにも見えますが、そういうわけでもないようです。

ヒメオドリコソウはシソ科オドリコソウ属の一年草(いちねんそう:生育不適期を種子過ごし、発芽から結実までが1年以内の植物)で、北海道~琉球帰化しています。耕作地や路傍に普通に生育します。名前の由来は在来の植物のオドリコソウに似て、オドリコソウよりも小さいことによるものと思われます。しかし、実際にはオドリコソウとはあまり似ていません。
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参考のオドリコソウ。ヒメオドリコソウより草丈・花のサイズが大きいです。神奈川県茅ヶ崎市にて(5月20日)。

ヒメオドリコソウの特徴は次の3点です。花が咲けばわかりやすい植物です。
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①全体の容姿:花をつける茎の上部には紫色の葉を密生します。
②葉と茎:茎は四角形で葉を対生(たいせい:葉が対になって着く)します(シソ科共通の特徴です)。葉は細かな葉脈が顕著に見え、しわくちゃな印象を与えます。
③花:花は小さく(1cm程度)、葉の脇に多数つきます。葉が上部にかたまってつくため、葉の下から花をのぞかせるような感じになります。

花の時期なら間違える植物はないと思いますが、ホトケノザと同じ場所にはえるため、ホトケノザと勘違いしている方がいらっしゃるかもしれません。

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開花前のホトケノザ。このくらいだと、違いがわかりやすいですが、もっと若いと迷う時も。岐阜県関市(4月29日)にて。

実際、花が咲いていない状態だと、ホトケノザヒメオドリコソウは似ています。ヒメオドリコソウの方が、ホトケノザより葉脈が細かく葉がしわくちゃな感じがします。


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ホトケノザの方がかわいく見えるのは、身びいきだけですかね~。徳島県徳島市にて(3月3日)。