夏の花木-207.クサギ-
夏休みも終わりましたね~。近所のクサギの撮影になんとか間に合いました。

岐阜県関市にて(8月27日)。ちょっと花付きの悪い個体でした。
残念ながら、花は終わりの時期で、あまりよい状態ではありませんでした。これでは、きれいな花かどうかよくわからん・・・ということで、昨年の飛騨で撮影した個体も掲載します。


どうですか。きれいでしょう?特にこの個体はきれいだなーと個人的に思いました。花の形が涼しげで、夏にピッタリです。このクサギは花がきれいなだけでなく、実になってもきれいなのです。


こちらは同じ個体の秋の写真です。赤色が強くなって、夏とはまた異なった雰囲気になります。赤色は萼の部分が濃く着色することによっておこります。これだけきれいな花や実をつける木ですが、流通することはまずないと思います(これまで庭木としては見たことないです)。その理由としては、そこそこ大きくなり、横に張り出すような樹形を形成するため、庭木にむかない点。葉が大きく、剪定すると形が整わない点が考えられます。まあ、野山に普通にあるので、庭木にする必要性はないですね。
クサギは新分類体系ではシソ科クサギ属(旧分類ではクマツヅラ科)の落葉低木(らくようていぼく:冬に葉を落とす、4m程度以下の木本)で、日本全国に分布します。平凡社の図鑑では北海道にも分布することになっていますが、北海道や北東北では私は見たことがないので、寒冷地では生育量が少ないものと思われます。先駆性の植物で、林縁に生育します。
クサギの特徴は次の3点です。



③実:てるてる坊主のような実がつきます。頭の部分が実で黒色、体の部分は萼で鮮やかな赤色です。