平地の秋の花-88.コセンダングサ-
秋のひっつき虫(服にくっつく種)の代表、コセンダングサです。
花と若い種子。子供の頃、若い種子を友達に投げっこして遊びました。
種子は“かえし”のついた棘を持ち、それで服にひっかかります。
よくわからない写真ですが、コセンダングサが群生しています。
群生することも多く、写真のように群生しているところに入ったら、種がつきまくって大変なことになります・・・。仕事では、やむをえず、このような場所にも入り、種まみれとなります・・・。コセンダングサは外来種なので、なるべく種子を拡散させないようにしますが、多分、種子の分散に一役かってしまっていると思います。在来種に申し訳ないです・・・。
コセンダングサは熱帯アメリカ原産の外来種で、キク科センダングサ属の一年草(いちねんそう:生育不適期を種子過ごし、発芽から結実までが1年以内の植物)です。本州~琉球に帰化しています。先に紹介した、タウコギやアメリカセンダングサと同じ仲間ですが、これらよりは乾いた場所を好み、河原の砂礫地や路傍、造成地等に生育します。石が多い、植被のまばらな草地で群生することが多いです。
コセンダングサの特徴は次の3点です。花が咲けばわかりやすい植物です。
①葉:葉は対生。羽状複葉(うじょうふくよう:写真参照)で、裂片は3~5(時に分裂しない)。先のにぶい鋸歯(きょし:葉の縁のギザギザ)があります。
②花:花は鮮やかなやまぶき色の筒状花(つつじょうか)のみからなり、花びらのような舌状花(ぜつじょうか)や、タウコギのような目立つ苞葉(ほうよう)もありません。花はタウコギやアメリカセンダングサに比べて小さく細身です。
コセンダングサに似た植物には、白い舌状花の出るコシロノセンダングサ、黄色の舌状花の出るセンダングサ等があげられます。特にコシロノセンダングサは、花がつかない状態ではコセンダングサと区別はできません。