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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

平地の秋の花-88.コセンダングサ-

秋のひっつき虫(服にくっつく種)の代表、コセンダングサです。

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三重県多気町にて(11月11日)。以下、撮影場所・撮影日同じ。

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花と若い種子。子供の頃、若い種子を友達に投げっこして遊びました。

種子は“かえし”のついた棘を持ち、それで服にひっかかります。

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よくわからない写真ですが、コセンダングサが群生しています。

群生することも多く、写真のように群生しているところに入ったら、種がつきまくって大変なことになります・・・。仕事では、やむをえず、このような場所にも入り、種まみれとなります・・・。コセンダングサ外来種なので、なるべく種子を拡散させないようにしますが、多分、種子の分散に一役かってしまっていると思います。在来種に申し訳ないです・・・。
コセンダングサは熱帯アメリカ原産の外来種で、キク科センダングサ属の一年草(いちねんそう:生育不適期を種子過ごし、発芽から結実までが1年以内の植物)です。本州~琉球帰化しています。先に紹介した、タウコギやアメリカセンダングサと同じ仲間ですが、これらよりは乾いた場所を好み、河原の砂礫地や路傍、造成地等に生育します。石が多い、植被のまばらな草地で群生することが多いです。

コセンダングサの特徴は次の3点です。花が咲けばわかりやすい植物です。
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①葉:葉は対生羽状複葉(うじょうふくよう:写真参照)で、裂片は35(時に分裂しない)。先のにぶい鋸歯(きょし:葉の縁のギザギザ)があります。
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②花:花は鮮やかなやまぶき色の筒状花(つつじょうか)のみからなり、花びらのような舌状花(ぜつじょうか)や、タウコギのような目立つ苞葉(ほうよう)もありません。花はタウコギやアメリカセンダングサに比べて小さく細身です。
③種子:種子はひっつき虫で、細身です。種子の先の棘は図鑑では3-4本とありますが、写真の個体は2-3本でした。ちなみに、アメリカセンダグサやタウコギの種子はコセンダングサよりも幅が広く棘は2本です。

コセンダングサに似た植物には、白い舌状花の出るコシロノセンダングサ、黄色の舌状花の出るセンダングサ等があげられます。特にコシロノセンダングサは、花がつかない状態ではコセンダングサと区別はできません。


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白い舌状花が出るコシロノセンダングサ。神奈川県茅ヶ崎市にて(10月19日)。