身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

信濃川を見てきました

GWの合間の平日に、仕事で信濃川を見てきました。信濃川は長野県・新潟県を流れる日本一長い川で、長野県では千曲川と名称が変わります。そんな長~い信濃川ですが、今回は新潟県加茂市周辺を見てきました。越後平野を北向きに流れるあたりで、下流部に該当します。

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日本一長い川の割には流路が狭い

日本一長い川の下流部ということで、ものすごく広い川幅を想像していましたが、意外と流路は狭かったです。治水・利水の関係で、加茂市よりも上流部で放水路や、分水路?があり、水の量を分散しているからかもしれません。

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川の水は茶色。以前、もう少し下流側に秋に行きましたが、やはり色は茶色でした。

川の水はどよーんと濁り、水流も緩やかです。この濁りは泥が含まれているためでしょう。お世辞にもきれいとは言えませんが、この泥が豊かな越後平野の土壌をつくりだしているのかと思うと、この濁りもありがたいものなのかもしれません。

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奥はモモの果樹園

川の恵を十分に利用するためか、広い河川敷の多くが果樹園、水田、畑地として利用されています。果樹ではモモやナシが多く、実りの時期に来ればよいお土産になりそうです。今回、モモやナシの花は既に終わっていましたが、花のときに来たら桃源郷という感じでしょうか。

せっかく新潟まで来たので、何か変わった植物はないかと見てみましたが、河川敷の多くが耕作地のため、うちの近所とあまり代わり映えがしません。オランダミミナグサ、ホトケノザ、スズメノカタビラ・・・。水際も雪解け水のせいか、水がタプタプで、あまり近くまで寄れません。そんな中、唯一被写体になったのが、ヤナギ類でした。

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水際に成立していたタチヤナギの樹林

ヤナギ類は河川敷を代表する植物で、水辺にまとまった樹林をつくります。今回見た範囲ではタチヤナギの樹林が多かったです。タチヤナギの樹林は河川の中下流、砂よりも粒径の細かいシルト質の土壌堆積地に成立すると言われています。このように成立するヤナギ林から、河川の上流~下流のどのあたりに自分がいるのかが判断することもできます。

今回見ることができたのは、タチヤナギ、キヌヤナギ、カワヤナギ、オオタチヤナギ(標本を詳しく見ていないので、後日修正するかもしれません)です。

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こちらは、タチヤナギの雄株。この個体は今が花盛り。

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ヤナギ類は雄株と雌株があり、こちらは雌株。あと1週間くらいで、種子を飛ばす感じでしょうか。

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こちらはエゾノキヌヤナギキヌヤナギの雌株。白い綿のようなものが種子です。タチヤナギよりも早く、もう、種子を飛ばしています。ヤナギの種子は綿毛がついていて、風で飛んでいきます。時期になると、川辺ではヤナギの種子がフワフワと虫のようにただよっています。
カワヤナギとオオタチヤナギは写真なしです・・・。

今回はかなり地味な紹介となってしまいました。今度はモモとナシの花盛りの時に来たいな~。