身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

阿賀野川下流(新潟県新潟市・阿賀野市・五泉市)

阿賀野川福島県と栃木県の県境にある荒海山を水源とし、新潟県新潟市で海に注ぐ全長200km越の河川です。阿賀野川の南側に信濃川の河口があり、信濃川阿賀野川の大河川が肥沃な新潟平野をつくりだしたといってよいでしょう。

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阿賀野川下流部は広大な高水敷きに農耕地が広がっています。信濃川と景観が似ている上に、同じ新潟市内を流れる川ということもあり、一瞬どちらの川にいるのかわからなくなりそうです。

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阿賀野川信濃川下流部は植生もどちらもほぼ同じで、しいて違いをあげるとしたら、水の透明度でしょうか。信濃川の方はいつも濁っている印象がありますが、阿賀野川は透明な感じでした。

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阿賀野川も基本的には泥の堆積しやすい河川のようですが、部分的には礫主体の河原もあり、泥の運搬量が信濃川よりも少ないのかもしれません。

阿賀野川下流の高水敷きは大半が農地として利用されていますが、部分的に河川本来の自然が残されています。今回、特に印象に残ったのはワンド(川とつながった止水域)や水たまりの多さです。

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ワンドの様子。写真奥で本川とつながっている。河川の盲腸といった感じ。

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直径10mに満たない水溜り。水溜りにしては大きいので池といった感じ。

増水時に流路となるようなところや、窪地に、小さな池のような環境が存在します。このような環境は河川全体で見れば非常にレアな環境であり、本川の水辺とも環境が異なるため、ちょっと変わった植物が出現することが多いです。こういう環境を見つけると、がぜん珍品を探したくなります(到達するのが困難な時も多いですが)。

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ツリフネソウが大群生する林縁からシロヤナギの樹林を撮影。天気がよければな~。

もう一つ印象に残ったのはヤナギ林の多さです。川沿いには低木林、高木林、様々なタイプのヤナギ林がほぼ連続的に分布しています。そんな中でも特によかったのが、シロヤナギの樹林です。

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こんなきれいな樹林が全てではありませんが、林の下が一面のお花畑というのはなかなかファンタスチティックでした。ここまで到達するのが大変だったので、ちょっと報われた感じがしました。

今回であった植物はこんな感じでした。

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ホソバイヌタデ。一見すると普通のイヌタデですが、それとは異なるちょっと珍しい植物。

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タコノアシ。本当にタコの足みたいでしょ。しかもゆでタコ

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ヘラオモダカ。止水域でよく見る水草。たまに水田でも見かけます。

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カンガレイ。栗のような花序が茎の先のほうにつきます。止水域でよく見かけます。

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タマガヤツリ。水田でもよく見かけますが、河川敷の水辺にも出現します。

生憎の天気で写真はあまり撮れなかったですが、水辺の植物を観察するには大変面白い川だと思いました。