身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

アブラナ科の識別ポイント

急に春らしくなってきましたね。そろそろ植物観察に出かけたくなってきました。

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水田の春植物といったら、タネツケバナ岐阜県関市にて(3月15日)。

さて、春の花と言ったらどんな花を思い浮かべますか?
梅、桜、タンポポ、レンゲ・・・etc.いろいろあると思いますが、菜の花を思い浮かべる方も多いことでしょう。菜の花は見てよし、食べてよしですからね。私はどちらかというと、菜の花は見るよりも食べるほうが好きです

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畑でお世話になっているおじいさん家からいただいた菜の花。菜の花の写真を撮ろうと近所をさくっと歩いたけど、あまりよい被写体がありませんでした。うちの近所の人は私と同じく食べるほうが好きなのかも。美味しいですもんね。菜の花は非常に役に立つ植物で、菜種油の原料としても栽培されます。菜の花の別名アブラナは油の原料となる草という意味ですね。
そんな菜の花が代表選手となるアブラナ科ですが、とても種類の多い科で、世界中に3000種以上があるようです。日本だけでも2160種程度が分布しています(改訂新版日本の野生植物4より引用)。また、作物も多く含まれ、誰もが知っているダイコン、カブ、ブロッコリー、カリフラワー、白菜等もアブラナ科の一員です。

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うちの寄せ植にうわっていた葉牡丹もアブラナ科ですね。そろそろ花が咲きそうです。

こんなビッグな科なので、植物を同定するのは非常にやっかいなのですが、花が咲けば「アブラナ科」と見分けるのは簡単です。アブラナ科と絞り込めれば、絵合わせで探すのもだいぶ楽になると思いますので、覚えておいて損はないです。あ~、あと食べられる植物が多いので、山菜探すときにも役立つかもしれません

アブラナ科の花の特徴は3点です!
●花の咲く時期
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山中や高山に咲くものは夏咲きのものもありますが、平野部で見る花の多くは春に咲きます。そのため春の植物のイメージが非常に強いです。

●花の色
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ハナダイコンのように紫色の花をつけるものもありますが、どちらかというと少数派。たいていは白色か黄色系統です。

●花弁の数
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かなり昔の書籍ではアブラナ科のことを十字花科と読んでいました。花弁が4枚で漢字の「十」のような形になるところから、十字花と呼んだようですね。もちろん花弁が4枚の花はアブラナ科以外にもありますが、春に咲く花でまず花弁が4枚だったら、アブラナ科じゃないかな~と思ってよいんじゃないでしょうか。

○総状花序が多い(おまけ)
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これはちょっと難しいので覚えていなくても大丈夫です。アブラナ科の花は小さく、たいてい複数の花が集まって花序をつくります。この花序の形が総状花序(そうじょうかじょ:短い柄のある多数の花を試験管ブラシのようにつけた花序)となる種類が多いです。

どうですか?アブラナ科の識別は簡単でしょ?こんな感じでいろんな科の雰囲気を覚えておけば、だいぶ植物を調べるのが早くなると思います。