身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

河川堤防の植物-156.シロツメクサ & 157.ムラサキツメクサ-

楽しかった夏休みが終わってしまいましたね~。やっと子供達が日常の生活に戻ってくれた~という感じです。植物も身近なものに戻してみます。初夏のテーマの続きで、河川堤防の夏から秋の植物を紹介します。まずは簡単なところでシロツメクサムラサキツメクサです。

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おなじみのシロツメクサ宮城県石巻市にて撮影(7月26日)。

これは、皆さんよく目にするので説明するまでもないですね。シロツメクサは「四葉のクローバー」探しや、「花の冠」づくりで小さい頃遊んだ方も多いでしょう。

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ムラサキツメクサは別名アカツメクサとも言います。宮城県石にて撮影(7月26日)。

これで遊んだ記憶はないですが、先日泊まった旅館ではムラサキツメクサの花の天ぷらが出てきました。これは初めて見る具材だったので、少々驚きましたが、見た目がとてもきれいでした。味の方はクセのない、おいしい草の味です。クセのない植物は天ぷらにすると皆同じに感じてしまうんですよね~(笑)。

シロツメクサムラサキツメクサマメ科ツメクサ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)です。シロツメクサムラサキツメクサともヨーロッパ~西アジア、アフリカ原産の外来種です。どちらも牧草やのり面の緑化材として使用され、今では日本全国で見られます。シロツメクサムラサキツメクサは人為的に導入された植物なので、これらが多い堤防は、比較的最近築堤された堤防と見てよいです。

シロツメクサムラサキツメクサは花が咲けばすぐにわかりますが、その他にも大きな違いがあります。いくつかその違いを紹介したいと思います。
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①:生え方:シロツメクサの茎は立ち上がらず横に伸びていきます。そのためマット状に群生します。一方、ムラサキツメクサは茎が立ち上がり株状になります。
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②:葉と茎:どちらも3小葉(しょうよう:1枚の葉が分裂してできた個々の葉のこと)からなる葉をつけます。シロツメクサの葉には長い柄があり、葉、茎とも無毛です。ムラサキツメクサの葉の柄は短く、茎・葉に毛を密生します。
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③花:どちらの花も小さな花が多数集まってボール状になります。シロツメクサの花は白色で直径1cm程度、ムラサキツメクサの花はピンク色で直径2cm程度です。これ以外にも違いはあります。シロツメクサの花の軸は花柄(かへい:花の軸で通常葉がつかない)のため、葉がつきません。一方、ムラサキツメクサの見た目の花の軸は茎のため、花の下に葉がつきます。つまり、ムラサキツメクサには殆ど花柄がないということになります。


シロツメクサで「花の冠」がつくりやすいのは、軸に葉がついていないからなんでしょうね。一方、ムラサキツメクサだと、軸に葉がついているため、単独で「花の冠」はつくりづらそうです。ムラサキツメクサはアクセントとして、「花の冠」に使用してあげると、紅白のおめでたい冠ができそうです。