河川堤防の植物-156.シロツメクサ & 157.ムラサキツメクサ-
楽しかった夏休みが終わってしまいましたね~。やっと子供達が日常の生活に戻ってくれた~という感じです。植物も身近なものに戻してみます。初夏のテーマの続きで、河川堤防の夏から秋の植物を紹介します。まずは簡単なところでシロツメクサとムラサキツメクサです。
これで遊んだ記憶はないですが、先日泊まった旅館ではムラサキツメクサの花の天ぷらが出てきました。これは初めて見る具材だったので、少々驚きましたが、見た目がとてもきれいでした。味の方はクセのない、おいしい草の味です。クセのない植物は天ぷらにすると皆同じに感じてしまうんですよね~(笑)。
シロツメクサ、ムラサキツメクサはマメ科ツメクサ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)です。シロツメクサ、ムラサキツメクサともヨーロッパ~西アジア、アフリカ原産の外来種です。どちらも牧草やのり面の緑化材として使用され、今では日本全国で見られます。シロツメクサやムラサキツメクサは人為的に導入された植物なので、これらが多い堤防は、比較的最近築堤された堤防と見てよいです。
②:葉と茎:どちらも3小葉(しょうよう:1枚の葉が分裂してできた個々の葉のこと)からなる葉をつけます。シロツメクサの葉には長い柄があり、葉、茎とも無毛です。ムラサキツメクサの葉の柄は短く、茎・葉に毛を密生します。
③花:どちらの花も小さな花が多数集まってボール状になります。シロツメクサの花は白色で直径1cm程度、ムラサキツメクサの花はピンク色で直径2cm程度です。これ以外にも違いはあります。シロツメクサの花の軸は花柄(かへい:花の軸で通常葉がつかない)のため、葉がつきません。一方、ムラサキツメクサの見た目の花の軸は茎のため、花の下に葉がつきます。つまり、ムラサキツメクサには殆ど花柄がないということになります。