身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

麒麟がくる-第3話より.カタバミ-

地元岐阜が舞台ということもあり、麒麟がくる楽しく見ています。近所に明智光秀にゆかりのある場所がそんなにあるとは知りませんでしたね~。勉強にもなります!

さて、先日の第3話でめちゃくちゃ気になったシーンがありました。

菊丸が光秀に世話になったお礼をしにやってきたシーン。菊丸の持参した背中の籠には薬草が入っていました。そこに駒さん(かわいいよね~)がやってきて、「○○とカタバミがこんなにたくさん!」と、菊丸の籠の中を見て驚きます。
残念ながら○○がよく聞き取れなかったのですが、カタバミは単語も聞き取れ、映像もしっかりと映っていました。
さらに、「こんなにたくさんどこにあったのですか?是非案内して下さい」という感じになりました。

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カタバミ。茎は這い気味に伸びます。これは典型かな。東京都日野市(7月3日)。

まず、カタバミって薬草になるんだ~という驚きです。ネットで調べてみると、寄生性の皮膚炎や虫刺され等の皮膚疾患に対して塗ることによって効果があるとのこと。あと血止めにもなるとのことです。現在は使うことなさそうですが、へぇ~という感じです。

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カタバミの花。小さいけど形は整っていてきれい。東京都日野市(7月3日)。

次に、「こんなにたくさん!」と驚くシーンに驚きです。カタバミは耕作地周辺や公園の草地、人家回りといった人里でよく見かける植物です。日本の帰化植物平凡社によれば、カタバミ史前帰化植物(大昔にイネ等作物や人類の移動にともなって日本にやってきた植物)とされているので、当然、光秀さんの時代の耕作地周辺にも普通に生育していたと思います。なのでこのシーンを見た時は、「そこそんなに驚くんだ?」と思わずつっこんでしまいました(笑)。でもちょっと落ち着いて考えてみると、現在もそうですが、農耕地の少ない山地等に入ってしまうと、カタバミの生育量は少なくなるかもしれません。カタバミは植物体も大きくないし、普通の人にとっては雑草なので、すぐにむしられてしまうかもしれません。そう考えると地域によってはたくさん集めるのは難しかったのかもしれません。そういうふうに解釈しておきましょう。

ところで、映像に出てきたカタバミですが、立ち気味の随分葉がモシャモシャついたカタバミだな~と思ったのは私だけ(笑)?雰囲気だけ見ると、オッタチカタバミに似てる気がしたのは気のせいかな…。

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オッタチカタバミ。茎は立ち上がり1箇所から葉を数枚出す。東京都府中市(7月2日)。

オッタチカタバミとは北アメリカ原産の外来種で、カタバミ同様人里で目にする植物です。ただ、最近は典型的なものとは異なる小型のものをよく見かけます(うちの庭にもよく出る)が、あれも一緒なのかな…?あと、カタバミかオッタチカタバミか迷うようなものもありますし、調査をしているとカタバミは実はやっかいです。それこそ、地域によっては現代の方がきれいなカタバミを大量に集めることが難しいかもしれません。菊丸の持参したカタバミが本当のカタバミだったら、それこそ「こんなにたくさんどこにあったんですか!」かもしれません。