現場の会話-連続殺●事件-
新人刑事:ひどい死体ですね…。
ベテラン刑事:そうだな。これで3体目だな…。
新人刑事:まだ前のガイシャの身元もわかっていなというのに…。
ベテラン刑事:まだ分かっていないのか?ガイシャはこの近所の住人だと思うのだが…。
新人刑事:そうなんですよ。目撃者はいるのですが、名前まではまだわかっていないんですよ。とりあえず署では1人目はピョン吉、2人目はピョン太という通称で呼んで、相当な人員を割いて身元捜査中です。しかし、こんなところに磔(はりつけ)にするなんて、犯人は相当イカれてますね!
ベテラン刑事:いや、そうとも言えないな。これだけ目立つ場所で誰にも見つからずに仕事をするのだから…、かなり用心深いヤツだな。しかも、このガイシャは相当腕っぷしには自信がありそうだ。ガイシャをこんな風に扱えるヤツはそうはいないだろう…。
新人刑事:そう言われれば…、ガイシャもかなり危なそうなヤツですね。ところでガイシャは殺されてからココに運ばれたのでしょうか?それともココで磔にされた時に息絶えたんでしょうか?だいぶ死後硬直が進んでカッチカチですね…。
ベテラン刑事:…(カッチカチは当たり前だ)
新人刑事:この恐ろしい表情だと、どっちともとれますね。検死の結果を待たないと何とも言えませんかね~。
ベテラン刑事:さすがにこのガイシャを生きたまま磔にするのは大変だろう。相当暴れるだろうし…。多分、別な場所で殺害されて、ここまで運ばれたというのが妥当な線だろう。ただ、いつ殺害されたのかは気になるところだ。あとは動機だな。ピョン吉、ピョン太については動機もなんとなくわかるのだが、このガイシャまで殺害する必要があったのか…。先入観は禁物だが、だいたいホシの目星はついた。ホシは再び現場に現れるかもしれない。しっかり見張りをしておけよ。
新人刑事:わかりました!!
本当にホシはやってくるのか? 続く?
現場の様子。死体は1月18日に発見された。第一発見者が言うには年末にこの辺りを通った時は無かったはずとのこと…。
しかしこんな時期にガイシャは外をうろつくのだろうか?第一発見者のただの勘違いか…。謎は深まるばかりだが、こんな奇妙な死体を見たのは初めてだ。