刑事の会話2－連続誘拐事件？－

新人刑事：さすがに事件発生から時間がたつとめぼしい情報が出てきませんね…。

ベテラン刑事：夏場の連続誘拐事件の件か？

新人刑事：はあ。近所で聞き込みを続けても、全く目撃情報が出てこないんですよね。被害者も大人とは言いませんが、分別のある年齢だと思うので、実はただの家出とか、かけおちとかも考えられるんじゃないですかね。

ベテラン刑事：今時、かけおちなんてあるか…。

新人刑事：ないっすかネ？

ベテラン刑事：被害者は女性だっけ？男性だっけ？何歳？

新人刑事：う～ん、そこもちょっとはっきりしないんですけど、白子（被害者の母親）さんところは娘さんのようで、白百合（被害者の母親）さんところは息子さんのようなんですよね。ただ、どちらのご家庭も子沢山で、はっきりと誰がいなくなったかよくわからないそうなんですよ…。

ベテラン刑事：…（いい加減な親だが、生態的にしょうがないか）

新人刑事：年齢もはっきりしないのですが、もうすぐ成人（？）になるといったところのようです。まあ、それくらいの年齢ですから、誘拐じゃない可能性も否定できないですよね。やっぱり二人でかけおちじゃないっすかネ。

ベテラン刑事：そうか、被害者はもうすぐ大人か…。そんな大きな子供だと、誘拐する時に普通騒がれるよな…。この近所では例の磔事件以外に殺傷事件は起きていない…。ということは怪我を負わせたり、殺したりということはしていないということか？被害者に傷を負わせずに誘拐するとなると…、睡眠薬あたりか…。

ピロリ～ン、ピロリ～ン、ピロリ～ン♪

新人刑事：おっ、電話だ。もしもし…、はい…、えっ本当ですか？わかりました、これから向かいます

ベテラン刑事：どうした？

新人刑事：近所に怪しい家があるという連絡があったようです。我々も急行しましょう！

てく、てく、てく（　＾ω＾）・・・

新人刑事：ここみたいですね。確かに怪しい雰囲気ですね。でも随分静かだな…。留守なんでしょうかね？

ベテラン刑事：そうだな。留守のようにも見えるし、中に居るようにも見えるな…。そもそも入口はどこなんだ？

新人刑事：壁を破って踏み込みますか？

ベテラン刑事：オイオイ、令状無しで踏み込めるか…。しかも家を壊してまで。そんなことしたらオレ達がお縄になるわ！ここはとりあえず中から誰か出てくるまで張り込むしかないか。

新人刑事：ウェ～、また張り込みですか。今回は長そうですね…。

中から容疑者は出てくるのか？　続く？

ネットで調べたところ、スズバチの巣のような雰囲気です。穴が無いので多分中にまだいるのかな？中には幼虫（もうさなぎ？）と、幼虫の餌となるイモ虫が入っているとのこと。毎年とは言いませんが、1～2年に1個ぐらい自宅の外壁についています。毎年年末の大掃除に取り壊しているのですが（その時は中身を見たけど何も入っていなかったような…）、今年度は見落としました。中身が入っていると気の毒なので、出てくるまで待ってあげますかネ。